2010/01/24

昨日味わった2つの感動と受け止めた1つの衝撃









    ~昨日の出来事【新・歩禅記】(2)~

 写真(最上段)は『歩禅』の途中で立ち止まって撮った光景です。「紅梅って早咲きなのかしら?」と、中央公園を横切る時に妻が立ち止まって声をかけたのです。冬の枯れ木立は墨色。その中に咲く「紅の色」は鮮やかに見えました。このことを「紅一点」と言うのでしょうか?我々夫婦が立ち止まって観ている間にも何人かの散歩人が観賞する目線で通過して行かれました。
 紅梅も爺の「歩禅」復活を祝ってくれたのでしょうかね。この歩禅を終えて帰宅したら少しだけ早めの昼食を済ませ、午後からは市内の中学校で保護者会が計画・立案・実践されている「親学講座」に出講することになっていました。全予定は年間6回ですが、その5回目の講座に専任講師として大きな責務を担っています。大勢の保護者の皆さんは毎回、とても真剣な眼差しで聴講されます。無責任で能天気な爺にとっては「老脳の活性化」と言う栄養タップリの酸素を吸入できる絶好の時間となっています。
約9000歩を示す歩数計にほぼ満足状態で帰宅しました。やっぱり「歩ける」と言うことは至福の時間ですよ~!!全身がエネルギッシュになることが感動です。午後の登壇に弾みが付きそうでした。

    ~昨日の出来事【感動の感想文集】~

 歩禅から帰宅すると、心機一転の歩禅に弾みを倍加させるような手紙が届いていました。
 去る19日に広島市立庚午小学校で5年生に英語の示範授業をしました。この授業は文字通りに「先生方に提案する授業形態」の一つとして全国の小学校で展開している個人的な事業です。今回も1時間(45分間)を3つの教材を使って授業をお見せすることにしました。平成23年度から小学校でも「外国語活動」という名称で「英語の授業」が展開されることになっています。経験の無い小学校の先生方には苦痛な時間になることでしょう。
 中学校・高校でしか英語の指導は経験が無い・・・・と言っても「小学校には英語の授業は無かったので、公立小学校勤務者は誰も経験がない・・・・小生にでも「お役に立てる」のであれば、との思いで全国の小学校からのご要望に応じているところです。
 その小学校で授業公開した学級で担任の先生が発行されている「学級通信」(写真 中段2枚)が届いたのです。授業の中身はここでは論外とします。5年生の「授業感想文」集とは言え、「日本語の基本(敬語表現)」の素晴らしさに感動しました。一緒に目を投じた妻も唸るほどでした。クリックすると大きな画面になりますのでご一読下さい。外国語を学ぶことは母国語の学習の基盤がとても重要と考えている爺(=張本人)には表現し難い「激励」になりました。素敵な感想文集をありがとうございました。このブログでも以前書いていますが日本人の発する日本語で最も気になるのが乱れている「謙譲語・尊敬語」の使用です。日本語の美しさを失いたくないのです。
 日本語の乱れを感じないこの感想文集を読んでいると、また、この学級で「英語の授業」をやってみたくなっています。ご指導なさった担任の先生の日本語指導(地味な)敬意を表します。元気100倍で午後の任務に就きました。

    ~昨日の出来事【第5回・親学講座】

A:両親離婚 母親が心配で学校に行けない不登校男児
B:両親離婚で貧困。ライフラインが途絶え気力も萎えてしまった不登校男児
D:母子家庭。保育園に通う妹の面倒を看ながらも部活に挑む中2の女生徒
E:父親の借金で父母の喧嘩も絶えず、取り立てに怯えて電話にも出られない女子中学生
F:トマト2個を弁当にする外国籍の女子中学生
G:男性交友関係で留守がちな母親。その時間がたまり場になってしまう女子中学生
H:父親の暴力に怯え帰宅拒否症候群の13歳の女子中学生
I:父子家庭に若い女性が出入り。お小遣いは十分に与えられている女子中学生
J:父親の暴力で被害者の母親を警察に保護を訴えた男子中学生
K:不倫で離婚した母を嫌っていたが父親が再婚のため再び母親と同居した男子中学生
L:両親は仕事をせず。中学校を卒業して働くことを強制される女子中学生
M:男子高校生が家庭的に問題を抱える女子高校生を「相談に誘う」という現状
 これは今回の基調提案者(毎回主催者から依頼されて登壇される方)の宇野さん(写真下段 市・家庭児童相談員)が報告なさった内容の5割ぐらいを「書き取った」小生の不正確なメモの一部です。それでも本市の現状のホンの一部を情報としてご提供いただいたようです。会場からは、信じられない悲惨なばかりの「受難する子供達」の実態に、すすり泣く声も耳に届きました。もっともっと沢山の事例をお持ちのようでした。公立中学校の主催事業ですので、当該学区の実情は情報としてご提供いただけなかったと思うと、この何倍もの事態が、現実にすぐ側で、今日も起きていると思うと心が痛みました。
 大人の無責任、と言うより「大人になりきれずに大人になってしまった」偽装大人の出現の多さに我が耳を疑うほどでした。相談室に勤務される相談員さんに届いた情報のホンの一部を聞いただけです。全市的に、全県的に、と全国的に、と枠を広げて考えてみただけで日本列島沈没論が確固たるモノになってしまいそうです。恐ろしいことです。受難の子供達。親を選べない子供達の明日を考えると心寒く哀しい思いで一杯になりました。
 消滅してしまいそうな『誇りある日本国民』を復元しなくてはなりませんね。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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