2011/07/18

「なでしこ」って何?

 ~「秋の七草」の一つだよ・・~

 秋の七草って何??矢継ぎ早に質問する孫に向かって説明している口調に苦笑いをしている老妻。言おうとしていることは察知している(笑)。「先生みたい!」と言いたいのだろうが否定はすまい。早朝からTV観戦の母屋も離れも歓声は同時に起こる。

 ◎◎ジャパンというスポーツの代名詞のネーミングには日ごろから不服を感じている。

 監督という大役を請けられた人物の固有名詞を「頭文字」に着けることに不満があった。ほとんど意識していなかった女子サッカーチーム名が『なでしこジャパン』と表現されている。大和撫子に由来しているのだろうか?程度の着想しかない小生にとっては、単に著名な人物の固有名詞を頭文字に使用されていないだけで好感度は高かったことは事実である。

 「国家意識」の低さを痛感する度に固有名詞で鼓舞する国民意識に反発さえ感じたものだった。日本という国を代表する団体や個人の技術や技能競技の選手を私物化してはいけない。私物化されなければ、その分だけ、誇りと責任を重んじる個や団体が存在すると確信するからである。国の代表であるからこそ「国旗」を背負う(ユニフォーム等に装着)のであれば、自国を誇り立派に戦う闘志も倍増するはずである。

 爽やかな笑顔と、国家意識を抱いたフィールド内のイレブンが走り回る姿に、日本独特のネーミングは更に、その語感から来る爽やかさと好感度を増すことになった。フェアプレー賞という団体賞を受賞したようだ。この賞こそが、まさに「誇れる日本」の武士道にも通じる名誉な勲章ではないか。場内でのコールに、思わず拍手をしてしまった。個人のMVP賞も、当然ながら素晴らしい。チームの金メダルも心から祝福したい。しかし、日本人が最も大事にしている文化にフィットするフェアープレー賞は何よりも『なでしこジャパン』を説明するに相応しい賞であると自己満足感に浸ってしまった。

 お祖父ちゃん、『なでしこ』ってなぁに?と問われて、少々難しかったが次の短歌を紹介した。

 秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花・・・・。ハギ・キキョウ・クズ・フジバカマ・オミナエシ・オバナ・ナデシコ と読み上げたら最後に登場した「なでしこ」がやっぱり印象に残ったらしい。秋の七草も春の七草も、現世では存在価値など全くない。しかし、今朝は世界中に「秋の七草」の一種である『撫子』(写真)が轟き渡ったではないか。

 誇れる日本を、改めて痛感し大活躍した選手の皆さんに敬意を表したい。

 今日は早朝歩禅も止めて応援した。復活した早朝歩禅も3日間続いただけである。いつもの「三日坊主」となってしまった。しかし、素直でないこの老脳には、「三日坊主」をマイナスで評価することなく、それを繰り返して続ければ良いではないか!!との開き直り哲学が目を開いた朝でもある。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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