~片道およそ2時間半の電車の旅~
昨日は、公務ではないが、依頼されて暑中を移動した。
行先は(第二の故郷・茅ヶ崎市)市立図書館である。JR茅ヶ崎駅南口から徒歩数分の距離になる依頼会場への指定時刻は午前10時である。当方の最寄駅から常磐線の電車に飛び乗って、上野駅~東京駅を経由して湘南電車で辿り着く行程である。6:50乗車の旅は9:35目的駅着となった。
夏休みの宿題を「お手伝い」するための内容は、小生の卒業生である・プロ野球選手のことを主題にしてレポートを書くことにしている中学3年生の野球部のチームメート4人衆からの要望であり応えるために茅ヶ崎まで出向いたということである。
事前に届いている「質問用紙」に、全て丁寧に書き込んで会場へ到着した。
質問事項に従って通り一遍の「回答」をするだけでも1時間を要した。他者の質問事項にも鉛筆を走らせる「豆記者?」の鉛筆の音が心地よい。ちょっと力が入って口語体になると、書き辛いらしく鉛筆の音が途端に小さくなってしまい、耳がダンボになってしまうらしい。しかし、一方的な講義口調の老人の語り口に最後まで真剣に聞き入り、書き込んでいる4人の野球少年たちの態度には感激してしまった。
事前の質問事項に無い「当座の質問」も、受けることにした。
数本の質問の内容にも「真剣さ」が伺えたことは快適な時間の証明である。会場に到着する前に「話題の主」(=中日ドラゴンズ投手・山本昌広)には、その旨メールで内容を知らせておいたので、野球少年たちとのインタビュー取材の開始直前に本人からメールが届いた。その画面を見せると野球少年たちの眼差しに一層の強い眼力が加わったようだ。
将来に夢を持って、大いに羽ばたいて欲しいと願いつつ帰路に着いた。品川駅辺りで目が覚める程に「お疲れモード」だったようだ。しかし、これも「爽やかな疲労感」の証である。刺激的な時間を設定してくれた野球少年たちに感謝しながら帰宅した。
歩禅とは、『安岡正篤 人生を拓く』(神渡良平 著 講談社+α新書)で拾った言霊です。千葉県で早朝ウォーキングを長年実践しておられる方の言葉として紹介されていました。沈思黙考の「坐禅」に呼応するものだそうです。ふと読み留まったのは我が愚脳にも大きな電撃が走ったからなのです。歩きながら自然界に身を委ね、自然界に畏敬の念を抱き、そして自然界に語りかけることのできる自分を見いだすこと。これを「歩禅」と利己的に理解しました。坐禅が苦手な私には「静かに座して己と語る」ことに替わるべく言葉として受容できる気になったのです。だから私には単なる言葉としてではなく、『言霊』(ことだま)となったのです。 平成16(2004)年10月20日 還暦に記す ~以降「散歩日記」を歩禅記として継続発信中~
自己紹介
- 角田明
- 1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。
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