2013/06/28

「学年教員集団」に『リベンジ授業』をすると挑発されました !!


 あまり好きではありませんが、講師としてご紹介戴く時の表現に「現在は講演活動で、全国で活躍なさっています」のフレーズが使用されます。講演活動を以って活躍することとは?自問して聞いています。

 25日からの四国路は高知市での「講演活動」でした(?)。

 退職したばかりの頃でした。今でも尊敬して止まない河合隼雄氏の『ご講演』を拝聴した折に、懇親会の席上で感動した旨の言葉をお掛けしました。笑いながら「角田君、講演を聞いて立派になった人はいないよ」とお言葉を返されました。紹介者が「講演活動で全国行脚をしている」と小生のことを触れたらしく、「金言」を戴きました。

 今回もご多分に漏れず「講演紛い」の時間が4本も設定されていました。

 河合氏の「金言(=苦言・助言)」は、それ以来、老脳から消え去ることはありません。そもそも、小生ごとき者は「講演する」器でもないのです。学校から招請される趣旨は「初めに授業ありき」と理解していますが、依頼は「講演」です。

 自論の「講演」は、貧相な内容になってしまいますが、ホンモノ講演ではありません。提供してくれた教員の立場になって話します。「観察した授業」を話材にして、「授業をしてお返しする」のが先輩教員としての礼儀ではないかと肝に銘じて実践しています。授業を観察して共通の話材を「即興にして創る」ことの難しさに窮することが多くあります。正真正銘の疲労困憊です。とても疲れます(笑)。3日間で4本の『後輩諸兄に贈る授業』(=一般には「講演」)を踏破するのは体力と気力の勝負です。それでも、今回も踏破して帰宅できました。

 それは、授業を観察見させてくれた後輩教員の情熱が、老輩の胸を打ったからなのです。授業観察を終えて校長室に戻ります。どこから切り込んで「観察力」を披露して授業を組み立てるのかを考える時間です。訪問校独自の「授業後の研究会」が展開されます。老脳が描いている研究会とは異なる展開です。どこの学校に行っても同様です。当たり前です。小生の経営している学校ではないからです。この時間も時として、その後に設定されている「講演」の時間の『授業案』を考える時間と化します。

 放談だらけの(「後輩への授業」)時間を終えて疲労度は嵩みます。

 今回の小学校では、校長室に今日の授業提供者とその学年教員集団が入って来てくれました。とても嬉しいひと時です。終わった後は講師との時間は共有したくないでしょう、誰でも。ところが学年の教員集団で「指導を受けに」やって来てくれました。

 校長室での細かな指導助言を始めました。焦点ボケの指導助言もあり、ダッチロールしている間に、「明日のリベンジ授業で・・・」学年の一人が口を発しました。リベンジ授業??我が耳を疑って問い質すと、翌日の2時間目に、違う教員が同じ指導の流れで「本日の指導を受けて」授業を予定していることが判明しました。

 天井にも上る歓喜の血液が老体を駆け巡りました。

 翌日とは、小生は空路で帰る日です。「血に騒がれた老脳」は、そのリベンジ授業の時間を学年教員軍団と共有したくなってしまいました。(つづく) 

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 午後4時35分。無事に自宅に到着しました。高知市の関係者諸兄の「歓待」にうれしくなって頑張り過ぎた古希爺ちゃんには流石に疲労感が全身を襲っています。しかし、明日・明後日は横浜市への出講です。今夜はゆっくり寝ることにします。
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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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