
夕食前に、母屋から「菖蒲」が届いた。
嫁が「お父さんやお母さんは菖蒲湯は嫌いではないですか?」と声を掛けてくれた。毎年欠かしたことのないことを思い出した。今年は転居騒動でその雰囲気もなかったことを告げながら、老妻は喜んで湯船に漬けていた。
小生の日課は早朝湯禅(=半身浴)から始まる。
愛読者の皆さんには耳なじみの表現であるが、半身浴のことを健康管理のアドバイザーでもある鍼診療師のネーミングでは『腰湯』となっている。それは「ぎっくり腰」常習犯であった小生への意識改革を鼓舞する命名なのである。意識し過ぎるほど意識している名称でもある。現役教員時代の同伴者とで言っても過言ではないほどに、腰痛は持病であった。この腰湯日課で嘘のように腰痛から解放されている。
そこに、今朝の『腰湯』には嫁からもらった「菖蒲」が浮いている。
何という至福の時間だろうか。新居の浴室にはラジオも常備できた。NHK「ラジオ深夜」という番組を聴きながら「考えさせられる」時間として20分間だけの「心の禅」を組むことにしている。今朝は、table for two という表現を耳にして考えさせられた。アフリカ大陸の「子供たちを支援する」NPOの話題に聞き入ってしまった。東日本大震災の「震災孤児」のことに思いを馳せながら、世界中には大人社会のエゴから生み出される「子ども難民」が減らない現状に心が痛む。そして朝食を終えた。
母屋から孫たちの元気な声が聞こえ始め、今日も一日が始まった。
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