2013/02/14

睦月から如月の『講演旅行記』≪連載③≫

 お早うございます。早朝起床してメールチェックをすると偶然にも下記の訪問校のHPに小生の講演録が公開されていました。校長先生からも「PTAの部屋}担当の保護者からもメールを受信していました。この原稿は昨夜仕上げていますので、今更訂正できませんのでご了解ください。こんな交信ができると高齢者でも早朝から「興奮状態」になっちゃいます!!(笑) 小牧市立小牧中学校のHPを開いてご覧ください。
 
 
旅日記 2月 4日~ 5日(愛知県小牧市)

 講演旅行日程の谷間だった「この日々」に、白羽の矢を射ったのは小牧市立小牧中学校長(玉置崇氏)でした。空いているんだから断る訳はあるまい!と心を詠まれての打診でした(笑)。加齢の身には少々難行であることには不安も無かったこともないのですが、氏の熱い学校経営は「一度は覗いてみたい」思いがあり承諾して前泊にての学校訪問となりました。

 校種間の温度差は教員にあり。

 小学校と中学校の温度差はあらゆる角度から分析しても「あって当然」です。その要因が教員にある事を小生は、小中学校勤務の経験を通して確かに判決していたのです。是々非々の結論であるので小学校教育と中学校教育の善悪の比較では無いことをお断りしておきましょう。

 名古屋駅頭に迎えに来ていただいた学校教育・外相の顔(=「教頭」)の言動で我が判決があっさりと肯定されました。高速道路を利して30分弱で訪問校に到着しました。車内の雰囲気作りの主流は外相の人間性です。敵が味方に早変わりすることが多い貴重な前哨戦とでも言えます。話題が豊富であることだけが「歓迎の意」を創るのではありません。事と次第では「敵と味方」が入れ替わる程の貴重な送迎の時間です。

訪問校の校長とは数年来の付き合いもありますが、教頭職との出会いは初めてです。「本校の校長・玉置崇の教育理念には脱帽している教頭です」との自己紹介の初発の言葉で、もう「合格印」を押してしまいました。自校の上司をフルネームでしかも呼び捨てに出来る教頭とは久しぶりの出会いで嬉しくなってしまいました。その証拠に、到着までの束の間でも饒舌になってしまったほどです(笑)。初体験の前哨戦で、打ちのめされた学校訪問が始まりました。

 勤務校以外の訪問校で「朝の職員打ち合わせ」に立ち会うことが請われたことも初めてでした。多少の事では動揺することは無いのですが、この要請には数日前から準備する時間が必要となりました(笑)。しかも、3分間の制限時間が軋轢になったことは事実です。内容は既にブログでご紹介してあるのでここでは省きます。

 授業参観??いや、小生は教員自身が公開された授業に臨むときは「参観」であってはならないと、訪問する学校(校種を問わず)で忠告しているのです。そこで、今日の公開された3つの授業を観察しました。

 理科と国語。専門外であれば教科的なスキルへの観察は出来ない。いや、門外漢の立場上の指摘は失礼であると考えています。しかし、『授業づくり』という観点からであれば老輩には苦言を呈するだけの経験値はあります。授業後の「個人指導」の時間(=と言っても特別設定時間がないので「給食時間」)には、人生経験を語りながら「中学校における授業」への期待観を述べました。 教科的な専門用語を使った指導は、全国のどこでも「教委の指導主事」に一任しています。

 ところが「英語」の授業となると、授業観察後の専門家の舌が疼きました。しかし、 公開された中1対象の英語授業は第5校時でしたので、「指導する時間」が小生の我儘な帰路の設定で時間設定が出来ませんでした。申し訳ない思いで帰路に着きました。

 中学生の「学び」の眼は、小学生の「キラキラ」から「ギラギラ」に変わらせる授業を展開するべきだと考えているのです。ギラギラした視線で教員(専門教科)の授業に喰らい付く中学生としての「学び」をデザインして欲しいのです。

 小牧中学校の「学習者の眼」がキラキラしているようでは学習の充足はありません。あの素直な眼は思春期の学習者には似合いません。貪欲なまでに「自らの学び」を追究する中学生こそが、有望な高校生になると確信しています。

 素直な眼のままで高校に送り込んで欲しくないと願いつつ、訪問したかった中学校を離れました。再訪を期待したい中学校である事は事実です。

 機会を得て、4月から入学する生徒の保護者と過ごした時間の、小牧中学校教育に寄せる「期待感」に応えてくれる「授業」が展開されることを信じています。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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