2013/02/16

睦月から如月の『講演旅行記』≪連載⑤≫

旅日記 2月 8日~10日(広島県広島市)

こんな強行日程になってしまった!!
 

1月30日から2月2日まで滞在した広島市に、再び8日から10日まで戻って来ると言う無理な設定になりました。1週間も経たない内に新幹線で再度の往復をしてしまうところに無理があるような気がします。旅人が古稀一歩手前の年齢である事を考えるからでしょう。一般常識から考えても異常な日程の編成です。しかし、こうなってしまいました(笑)。

 わが師(=鍼診療師)曰く、「やる前から限界だと臆病風を吹かせるようでは何も達成できない。無理だと思われることに挑んでみる気力が何よりの超越心になる」と。この師との会話は去る12日の鍼診療日の時点での再話です。

開口一番「やったみたら出来たでしょ?」と。「やり遂げなければ自信は着かない。無理のない程度で抑えれば成就感はない。成就感を得たくて頑張る姿にしか自信の神様は宿りませんぞ!」と立て続けの師の哲学(言葉)に頷く小生には「為し終えた」充足感に満足していました。出発前の我が老体への不安感から脱皮して、大きな自信が芽吹いていたのは事実でした。

 広島市小学校教頭会の自主研修会は、昨年の6月22日に予定してあったものです。当日、広島地方の集中豪雨で中止になりました。その再現としての要望がありこの日程の中に組み込むことになりました。それに連動して、恒例の広島『響の会』立春セミナー(既に当ブログにて報告済み)の開催が決定されたので日程の上積みになり強行日程になったわけです。

 会場は広島市教育センター。

 ここを会場としての講演は過去にも経験があり、違和感もなく講演そのものには特記するほどのこともありません。しかし、小生の「教員の人財育成」哲学に関して少々述べることがあるので論述することにしましょう。

 学校教育界の正規の管理職は校長と教頭だけである。たった二人の管理職とは言え、教頭職の決裁能力は校長の裁量範囲とは比べ物にならないほど小さいので、ややもすると、教頭職の存在感すら弱いモノになっているのです。しかし、教員の人材育成面では「見えないパワー」としての存在感が教頭職にはある、と言及し続けているのが小生なのです。『教頭の職員室運営』と題して多角的な切り込みで原稿も執筆した程です。これは、あくまでも体験から生み出した哲学です。

 職員室を立派に牛耳る教頭を持つ校長は安泰です。

 校長の理念を具現化出来る裁量は教頭にしかないのです。校長の「欲しがる人材を育てておく」技量が教頭職には求められていると原稿にも認(したた)めました。多くの同意を表する手紙やメールを頂戴しています。教頭職にある期間に人財育成技量を発揮していれば、校長職を拝しても教頭職の存在感も理解できて、学校経営に厚みと深みが生まれると確信しているのです。

 そんな思いを熱く語り、哲学を押し付けて(笑)講演は終了しました。

夜の懇親会もその延長線で盛り上がりました。資料を提供すべく教頭先生たちのアドレスを知りたい旨の発言をして帰りました。教頭会長よりそのアドレスが一覧にして届きましたので、資料提供第一便は、現職校長として最後に執筆した原稿を添付ファイルにて送信できました。即刻の返信メールを読んで、「広島市の教育」の将来への足音を聞こえてきたような嬉しさが湧き起りました。

 教頭職には先があります。
だから健康管理はとても重要です。心身ともに健康で広島市の教育界の発展に寄与できる活躍を期待するばかりです。

 翌日の9日は教育実践・広島『響の会』立春セミナーに出講しました。退職された先輩校長先生方も懇親会にご参加いただきました。お元気で次のステージでご活躍の様子を聴きながら広島『響の会』の歴史を痛感し感無量となりました。

10日は午前8時・広島駅始発ののぞみ号で東京まで直帰して、上野駅で常磐線に乗り換えたら特急電車の揺れに、「無事に仕事を終えた充実感」が募って45分間が睡魔と共に過ごすことになりました。

 関係者に厚くお礼を申し上げて、今回の旅日記を閉じることにします。熱心に読んでいただいた皆さんに感謝します。
 
 ここ数日間に来年度のカレンダーに「書き込み」が多くなっています。次回の旅日記は??老体に似合わない日程に挑む姿を、次回の旅日記で一緒に楽しんでください。

0 件のコメント:

コメントを投稿

自己紹介

自分の写真
1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

フォロワー