2013/02/20

歩禅の記(10)

 ~届いた『一枚の葉書』~

 玄関先の郵便受けから老妻が一枚の葉書を持って来てくれた。

 丁度、『独り歩禅』に出掛けるべく玄関先で靴の紐を結んでいたので、立ち読みして書斎の机上に置いてくれるように頼んだ。今日の歩禅は折りたたみ傘を手にしての出発だった。朝から「いつ降り出してもおかしくない」空模様で歩禅の相手をしてくれるような自然現象ではない。

 ラジオでは「東京では大粒の雪が降り始めました。積もる心配はありませんが当分はこの状態が続きそうです」とのアナウンサーの声を聞きながらの出発だった。当方はウォークマン愛用型の散歩人ではない。周囲の音をキャッチできない危険な状態での歩禅は回避しているからである。

 歩き始めて「雨の心配はゼロ」と確信すると快調な歩調になった。

 ふと脳裏を掠めたのが出がけに手にして読んだ「一枚の葉書」である。大きい文字の「万年筆」の足跡文字が浮かんできた。正確な文章を記憶はしていなかったが、概要と送信者の心は掴んでいた。自筆の葉書を受け取る心境に思いが集中した。

 去る2月9日に実施した、主宰する教育実践『響の会』の広島市会場で恒例のセミナーで第一部の講師をお請け戴いた山口富久氏(前・広島市東区区長)から葉書の返事を頂戴した。やっぱり「手書き」だった!!この類(直筆)の葉書を受け取る度に「手書きの温もり感」に感激する小生であることは偽りではない。

 ところが多くの葉書をパソコンで作って投函しているのが現状である。

「ハガキ道」にて精進されている多くの方々とのお付き合いをさせて頂いているので、その度に「温もりのあるハガキ」に感動している。そして、自己改善の兆候を意識することも事実である。「有言不実行」の人種(部類)に纏められてしまっても仕方が無いほど実行に移していない。

歩きながら考える(=当方の『歩禅』設定の主旨)。

恥ずかしながら当ブログに二枚の葉書を登載して(左舌:当方が投函した礼状/右上:講師からの返信はがき)みることにした。読者諸兄のご示唆は「手書き=直筆」葉書に軍配が上がることぐらいは百も承知である。思案中である愚問(=「この葉書の返信はやっぱり手書きにすべきですよね」)を、歩く田圃道の西の方向に聳える筑波山に向かって問うてみたくなった。

答えと行為は自らの判断である。応えは後日のお楽しみ!!(笑)

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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