2013/02/22

『ネーミングの深意』を考える

 ~『B級ぐるめ』って何??~

 アルファベット26文字の「A」と「B」。

 確かに先頭を切って登場するのが「A」であることには誰も異存はない。しかし、二番目に登場する「B」が、価値観までが「二番目」に位置づけられる文化の浸透には強い遺憾を抱いている。

 去る2月8日は、広島市小学校教頭会からの要請で出講した。

 小生の講演は無責任な『放談スタイル』での時間となり、重みも無ければ「学びの誘い」も軽度のモノであり謝礼をいただくのに躊躇する。楽しみは、主催者のご厚意で時間を設けていただく懇親会である。今回の広島でも、印象に残る『珍味』を参加者の教頭先生から頂戴したことに端を発した。

 代表の教頭先生から懇親会終了後の記念撮影写真が添付ファイルで届けられ、当夜の楽しかったシーンを思い出した。隣席に座られた教頭先生から、「田舎のモノで申し訳ないのですが、もし良ければ食べてみて下さいませんか?」と差し出されて口に入れた。言葉では表現できないが美味であった。ビニール袋に入った残りを持参するよう勧められて「お土産」として帰宅した。

 老妻にも現状を伝えて食してもらった。

 その珍味の名称が浮かんでこない。全く想像に及ばない名称であり、ほぼ諦めかけた頃、当事者から講演へのお礼のメールが届いた。そして、「家人の感想はどうだったか」、との問い合わせの文章が続いていた。読んでいくと「●●●●●」との平仮名が登場して、かすかな記憶が蘇って苦笑した。

 ネットで調べる(高齢者にもこの手法が似あうようになっている)【写真参照】。

 そこには『B級ぐるめ』と称して紹介されていた。B級があれば、A級がある訳だ。ふとAクラスとかBクラスとかランク付けを表現するために使用される「優劣」の具材にアルファベットが用いられていることを思い出した。憤慨心を持ちつつ改めて思い出さざるを得ない現況に達したのである。

 その世界の専門家の意見は指導もあって、観点に応じてランク付けは在るのだろうが「優劣」が消費者に一方的な誤解で浸透するようでは製造者に対して非礼ではないだろうか。そんな思いが脳裏を掠めたが、広島地方にしかないという意味で地域の狭さからくる意味でB級と捉えつつ、レシピに見入った。

 読者諸兄は、この珍味を食したことはお有でしょうか?

自己満足度から評価してもトップランクに入る珍味として美味しく食べさせてもらった。改めてお心遣いにお礼を申し上げたい。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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