2010/05/29

新・歩禅記(29)



 ~寒い「夏の朝」~
 早朝歩禅の2日目。玄関先に出た妻が「さむ~い!」と小声で叫んだ。
 出掛けのラジオ情報からは東京地方の予報の16度である。歩き出してもやっぱり風が冷たく感じる。夏の歩禅の出で立ち姿には「首筋に一本の手拭い」が掛かっている。今朝も同様であるが使用目的が少々違う。夏の手拭いは「汗拭き」のためであるが今朝は防寒用となった。
 今日は千葉に住む孫娘の運動会。茅ヶ崎は小雨と曇模様らしいが、千葉方面は夕方に降雨が予報されていた。歩きながら、爺と婆の会話は「運動会は大丈夫らしい」で一致していた。全国の小中学校でも今日は運動会が多く開催予定のようである。学校行事は天気勝負だ、と豪語した先輩校長を思い出した。雨に降られずに完全実施が出来るように祈りながら歩いた。
 近くの団地の中を歩くコース。
 高齢者住宅(?)に様変わりしつつある公団住宅の証は、狭い隙間にも丹精して育ててある草花がキレイに四季を伝えていることである。こんな早朝から「花壇らしき土地」の草取りをしておられる老女と朝の会話を交わして写真を撮らせてもらった。「独り暮らし」の寂しさからだろうか雄弁である。尋ねもしない近況を話していただいた。お礼を述べて帰りながら、妻との会話は子育て時代の学校の話になった。プレハブ校舎で運動場会も心配するぐらいの児童数で市内一の大規模を誇った(笑)この団地内の小学校が、今や校舎が空き教室だらけの市内一、二の小規模校に変わっているとのこと。「団地」という住宅状況の変化に歴史を感じた。あの頃小学校に通った子供達はもう、この団地には殆ど住んでいない。老女の草むしり姿を思い出しながら帰ってきた。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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