~「茅ヶ崎」へ出向です~
転居して1か月半が過ぎました。
「茅ヶ崎」という地名をブログに書き込むだけでも、ずっと昔に過ごしていたような錯覚が過りました。生まれ故郷で18年、上京して高座郡寒川町で8年、そして茅ヶ崎市で40年間を過ごした計算書が歴史上に刻まれています。そんな歴史を彩らせてもらった第二の故郷(と言っても過言ではない)の茅ヶ崎市にこれから向かいます。
生まれ故郷(熊本県八代市)に帰る気分とは違います。
生まれ故郷には郷愁という心情がうごめいて胸が熱くなるモノです。竹馬の友との幼い思い出や思春期時代の青臭さも感じるからでしょうか。しかし、第二の故郷は趣が違います。成人式もここで迎えました。就職をして所帯を持って、子育てに振り回されながら教師道を追究すべく悪戦苦闘の続く日々でした。大人としての厳しい仕打ちも受けました。教師としての厳しい評価もいただきました。還暦を過ぎて6年間を最後に、この「大人の修羅場」の地から離れました。今日はどんな思いで(離れて以来初めて)懐かしの駅頭に立つのだろうか。全く想定ができていません。
そんなにセンチメンタリストだったのかい?
親友たちに厳しく問われそうです。Yes とも No とも言えそうなそんな心境の朝です。ともあれ、今日は「第二の故郷への恩返し」業の初日です。襟を正して、しっかり任を果たしてまいりましょう。
歩禅とは、『安岡正篤 人生を拓く』(神渡良平 著 講談社+α新書)で拾った言霊です。千葉県で早朝ウォーキングを長年実践しておられる方の言葉として紹介されていました。沈思黙考の「坐禅」に呼応するものだそうです。ふと読み留まったのは我が愚脳にも大きな電撃が走ったからなのです。歩きながら自然界に身を委ね、自然界に畏敬の念を抱き、そして自然界に語りかけることのできる自分を見いだすこと。これを「歩禅」と利己的に理解しました。坐禅が苦手な私には「静かに座して己と語る」ことに替わるべく言葉として受容できる気になったのです。だから私には単なる言葉としてではなく、『言霊』(ことだま)となったのです。 平成16(2004)年10月20日 還暦に記す ~以降「散歩日記」を歩禅記として継続発信中~
自己紹介
- 角田明
- 1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。
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