2012/06/09

歩禅記(61)

 ~360度回転しても水田~
 夢と言えば大袈裟かな?幼き日々への懐古の思いと言えば頷けるかな?加齢症候群の症状と言えば納得したりして、この地に立つと心の奥底まで「緑の風」が入り込んで来るようで命が洗われる思いになるのです。こんな空気を一変させてしまった原因の追求と支援体制は遅々として進んでいないとすれば、どこに憤懣をぶつけるのだろうか。いくら勤勉な国民性とは言え怒り心頭に達する心情が理解できる。
 この時間は午後五時です。
 西の彼方には筑波山が見えるのですが、この日(6月8日)は見えませんでした。翌日の天候は雨天なのだろうか。孫の小学校の運動会なのに!?風に戦いでいる植え付けられた稲の苗が奏でる音が心を癒してくれます。カエルの鳴き声が聞こえます。水田と水田の間にはトウモロコシ畑も多くあります。天高く今日も囀って素敵な声を聞かせてくれる雲雀の子育てはその辺りなのでしょうか。
 4時半に家を出て一直線にこの場にやって来ます。
 独り歩禅の「お気に入り」ゾーンです。田植えの時期にはあちこちに農家の人と姿が見えましたが、今は、もう殆ど働く人の光景はありません。田圃道のど真ん中に立つとぐるっと1回転しても全部が水田です。
 誰もいない農道は、時々「我と語る」時間を提供してくれます。云わば、『独り言?』ですね。仕事として請け負う「講演」のリハーサルになることも多いのですが、元気でいることの幸せを噛み締める時間にもなります。
 約1時間の『独り歩禅』は、もう一人の自分を伴にして7000~8000歩を歩きます。田圃道からアスファルトの道路に出ると足の裏に違和感を感じるほど、現代道路は健康に良くないことがわかります。
 7000歩を歩いて汗ばんで帰宅しました。サッカーのTV観戦が夜の楽しみだったのです。我が目を疑うばかりの日本人選手の活躍に暫し呆然。ここまでたどり着くまでに協会の組織力の素晴らしさを痛感しつつの安眠だった。

 孫たちの小学校の運動会は明日に延期だそうです。明日は仕事なので出番のプログラムに出場できません。仕方なく出場する老妻は思案顔ですが、孫の威力に期待しましょう(笑)。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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