~半日以上も屋根の上は喧騒~
太陽光発電とやらの「未来文明利器」を取り付ける計画を知らされたのもいつだっただろうか。忘れてしまっていた離れの住民(=わが老夫婦)に、数日前に工事日程の通報があった。大工事らしく嫁は公休をとって自宅待機だそうだ。我が家にも近未来の文化が降りて来るようだ。
9時ごろに車が5台もやって来た。
そして、梅雨空を案じつつ工事が始まった。母屋は二階作りであるが、屋根が北側に着いている造りなので、平屋である「離れ」の屋根にパネルを装着する工事になったとの情報である。留守番のつもりで家の中に居る老夫婦の頭上をかなり激しい移動音と器械音が響き渡り、何度か聞き返す会話で午前中を過ごした。予告通りに電気が消えた。丁度昼食時である。母屋はオール電化のため、昼食の用意はガス装備の「離れ」のレンジが大活躍である。
食事が済んでホッとしていると、電気が点いた。
それでも、工事は継続中である。まだ、外観を覗いていないが、数年前から多くのソーラーパネルが載った屋根のある風景は見慣れている。「電気を作る」装置らしいが、作った電気で生活するという想定すらできない利器音痴である。事後の詳細は母屋の長男夫婦に全面一任であるので、今後の生活に何らかの変化が表出するのかが楽しみでもある。
老夫婦にとっては文明開化に遭遇した気分である。今日は、我が家の「文化(大)革命の日」となるのだろうか。外出したくても工事用の車がガレージを封鎖しているので、工事完了まで、もう一息過ごすことにしますか!!
読者の皆さんのお家で太陽光発電装置をお付けになっておられましたら、情報を教えてください。
歩禅とは、『安岡正篤 人生を拓く』(神渡良平 著 講談社+α新書)で拾った言霊です。千葉県で早朝ウォーキングを長年実践しておられる方の言葉として紹介されていました。沈思黙考の「坐禅」に呼応するものだそうです。ふと読み留まったのは我が愚脳にも大きな電撃が走ったからなのです。歩きながら自然界に身を委ね、自然界に畏敬の念を抱き、そして自然界に語りかけることのできる自分を見いだすこと。これを「歩禅」と利己的に理解しました。坐禅が苦手な私には「静かに座して己と語る」ことに替わるべく言葉として受容できる気になったのです。だから私には単なる言葉としてではなく、『言霊』(ことだま)となったのです。 平成16(2004)年10月20日 還暦に記す ~以降「散歩日記」を歩禅記として継続発信中~
自己紹介
- 角田明
- 1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。
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