2012/10/22

歩禅の記(2)

 
08:20~09:15【6400歩】

 ~心が和む路傍の風景(花や樹木)~

 早朝から時刻を遅らせた時間の散歩は、また趣が違う。

 末孫が母親の通勤に合わせて一緒に保育園に向かったのを確認して即刻の出発が「朝の歩禅」となる。湘南の穏やかな地での早朝歩禅は10月末まで行っていたが、当地は北関東に位置しているためか朝晩の気温の低下は老体に堪えるほどである。無理をしての歩禅では意味が無い。転居して1年半が過ぎて、四季の移ろいの違いを老体も受け止めている。

 10月に入ってからは歩禅の「早朝」設定は止めた。色々と試行錯誤を繰り返しながら「8時半の出発」に落ち着いた。コースも早朝歩禅とは違って田園地帯を抜けて車の通りが少ない行程を選べるようにまで地理に詳しくなっているのが嬉しい。

 日の出前の真っ暗な道路を黙々と歩く。これが早朝歩禅であるが、朝の歩禅は陽射しが(今日は)強く、長袖のシャツでは汗ばむほどで歩く環境が同一地域かと思うぐらい違って、趣が違う。早朝の真っ暗な路面に急ぎ足で歩を進める目的は、沼の湖面に映る日の出の光景を見る事だった。まさにその瞬間が醍醐味だった。来年の春先までお預けとしよう。

朝のそれは、足元に「季節の移ろい」が見える。

見たことも無い草花が咲き揃っているのを見るだけでも心が和む。肥沃な土地らしく造園業の植栽地が多い。帆掛け船に剪定されている柘植の樹を発見できるのも早朝では難しい。柿の実が、枝が折れる程に実って朝日に輝いているのを見詰めると「秋深し」を実感する。

1時間の所要時間には変更は無い。

朝の歩禅は9時半ごろには帰宅する。大型店舗の開店時間が、こちらでも多くは10時である。妻の予定があれば湘南ナンバー(まだ、そのまま)の軽自動車でショッピングの運転手になる。昼食前に用務を済ませて帰宅すれば午前中の日程として退屈はなさそうだ。妻の要請が無ければ大好きな「読書の時間」に充てることになる。これも、ちっちゃな至福の時間である。

今日は、孫からの要望に応えるべく料理の材料を仕入れに行きたいと言う婆様の予定に従い、これから出発である。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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