2012/10/25

歩禅の記(4)

 
歩禅の記録【08:25~09:35 7100歩】

 ~視界が変われば視点も変わる~

 以前にも触れた話題ですが、この歩禅のコースも歩く方向を変えるだけで別世界のようになるんですよ。夏の間は朝陽が射すと熱くなるので真っ暗な時間帯に家を出ます。足元も馴れた道であれば窪みも水溜まりの位置でも身体は覚えています。だから、決まった時間に決まったコースを歩けます。つまり、明暗の具合はその日によって程度も違いますが、視野に入る景色は全く同じものなのです。従って、視点にも影響はありません。つまり「見えない」部分も結構多くあるということです。

 衣替えも済んだ10月からは、8時半を出発時刻にしました。

 明るくなっているので見たくないものまで見えてしまいます(笑)。いつもの景色に慣れてくると視野の持つ癖も手伝っているのか倦怠ムードでの歩行になってしまうんですよ。そんな頃になったら、同じコースを全く逆方向から歩き始めます。

 今日はそのファーストチャレンジでした。

 全く逆方向とは言っても少々の道の変更もあります。しかし、90%は同じ道程です。だから、振り向いてみるといつものコースであることが確認できます。刈り取られた田んぼには切り株から芽が出て低い丈に米粒がなっています。全く同一風景で変化は何もありません。ところが方向を逆にして歩くとその背景が違うので、視点は定まりません。その所為でしょうか?まるで初めて見るような風景に生まれ変わった視野が展開されるのです。読者諸兄も一度試みてください。

 農作業する人たちも見慣れた「散歩人」が方向を違えて歩いていることに気付いてくれません。茶目っ気たっぷりの遊び心が展開されて、性分にマッチしているのかとても歩くのが楽しくなります。

 校長の現職時代に、「校長が替われば学校が変わる」というフレーズが氾濫しました。そんなことを思い出しながら今日の歩禅から帰って来ました。視点や観点が変われば、印象が変わることには納得です。空気まで変わったような気分です。人物の交替をしなくても、同一人物が視野と視点を工夫して摂り込んだら人間味の味覚変革に繋がると言うことになりませんかね?

 調子に乗って歩いたら65分も歩いてしまいました(笑)。

しかし、こんな単純な方法では明日の保障はございませんよね。そんな自省を含めて「人生は工夫次第でどうにでも楽しく有意義に生きられる」と、自らに言い聞かせつつペンを執りました。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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