2010/06/23

講演『旅』日記


  ~道中の愉しみは?~
6月16日(水):
 自宅に予約タクシー到着が午前5時。JR茅ヶ崎駅発5:22。小田原駅発新幹線「ひかり号」6:15。岡山駅着9:21。ここで約40分間の待ち合わせ時間。従来なら待合室で退屈するのだが、今回は「虫の知らせ」か、改札を一旦出て駅ビルに足が向かった。本屋さんに入り、目に入ったのが機関誌『盛和塾』であった。
 一つの情報としての知識はあったが、機関誌そのものとの出会いはここが初めて。早速買い込んで(と言う値段ではない)、他の店をウインドウショッピングしながら時間を潰す。土讃線:特急「南風号」(10:05発)で今回の目的地・高知へ向かう。土讃線の風景はお気に入りスポットが多い。取り分け「大歩危小歩危」(写真)周辺は、木曽路の車窓とオーバーラップしても愉しい。うっとり眺める旅が高知への出講の旅の醍醐味。
 しかし、今回はまったく違った。
 いつ、お気に入りポイントを通過したのかも覚えていない。確かに車内アナウンスで「観光案内」は耳には届いていたが、無意識のまま通過してしまった。岡山駅ビルの本屋で購入した1冊の機関誌が、大歩危小歩危の魅力を遠ざけたからである。
 機関誌の特集とし掲載された「経営のこころ」は、「小生のこころ」を引きつけてしまった。高知駅到着時刻が12:28。2時間少々の四国の旅は、妻が作って持たせてくれたおにぎり弁当を頬張りながら、機関誌の哲学論との格闘であっと言う間の時間となった。いつか、機会があったら「経営のこころ」の角田バージョン(「教育を経営する」)でお話ししたい。
 全国各地を回る「旅人」にとっての道中は人生そのもの。ボーッとする時間もあれば、飛ぶように過ぎ去る景色に焦点を合わせながら時間を潰すことも多い。この旅人は訪問処女地に向かう道中が何とも言えない歓びとして胸がワクワクする。従って今回のような何回も通過した道中には「旅の伴」が必要となる。それは「BOOK」である。
 夢中にさせてくれる本こそがベストな友になる。盛和塾の機関誌との出会いは正しく2時間の道中の最高の伴(=友)となってくれた。しかし、往路の友は復路の友にはなれない。一旦没頭した本は、二回目には没頭が約束されないからである。 帰路の道中の友。それは、「地元新聞」が相応しい。広島市や高知市のように定期的に何度も訪れる都市には耳慣れた地名があり、親しみを感じるからである。地方独特のニュースには「旅のこころ」を擽るモノがある。

今日はこれからJR相模線の旅。立川市の小学校へ行ってまいります。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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