~巨人ファン、ごめんなさい~
小生の周囲の大半(プロ野球ファンの)が読売ジャイアンツのファンであることは事実である。かく言う小生は子どもの頃から「セ・阪神タイガース パ・西鉄ライオンズ(=現・福岡ソフトバンク)」ファンとして竹馬の友の間では有名である。
取り分け、西鉄ライオンズ(中学生時代当時)の熱烈なファンであったことは自他共に認めている。
しかし、教え子の存在は偉大である。今は?やはり教え子の所属する球団が気になって仕方がない。教師冥利の為す苦行に近い。阪神戦で勝った教え子は、「先生、タイガースに勝ってゴメンね」と電話の向こうで謝った日々が何回もあったほど、教え子(=野球部員)には小生が「トラきち」はあったことは有名であったようだ。携帯電話のストラップもHとTの文字がぶら下げられているのが何よりの証である。
昨日は朝から落ち着かなかった。
多分、今日のCSファイナルステージは先発するだろうとの勝手な予想からであった。ゲームが始まると、その落ち着かない気分は頂点に達してしまった。とにかく「勝って」欲しい。次の「夢」を持ち続けさせて欲しい、と願ったのは、人情として巨人ファンにはお許し願いたい。
勝利が決まった瞬間、教え子の携帯にメールを送信する(21:59)。たった一言。「マサ おめでとう」だけにした。いの一番に受信記録が残るように、と言う他愛のない理由だけである。
22:46 「先生、ありがとうございます。日本シリーズで投げられる目処をもらえました。応援よろしくお願いします。まさひろ」の着信があった。既に寝ていたので着信の確認は早朝である。
プロ野球界で「我が教え子」が、こんなにまで活躍できるとは思ってもみなかった。小生が課した中学生時代の練習は厳しかったらしい。しかし、一日も休むことなく真剣に取り組んだ姿勢は今でも鮮明に残っている。それが、今日の基礎と言うのか、土台と言えるのか分からない。
教師たる者の喜びは巣立って行って何十年経っても「喜びと感動」を貰える奇特な稼業であることに尽きるようだ。この教え子は卒業して30年の歳月が流れている。しかし、昨日の出来事のように瑞々しい感激を伝えてくれる。正真正銘の「教師冥利」ではないだろうか。
教師の道に入って苦悩の日々を過ごしている輩諸兄、そして、これから教師道に入り込もうと夢を抱いている若者諸君、この老輩のこの感動を正面から受け止めてみて下さい。そして、悔いのない「教師冥利」を追求していただきたい。期待していますぞ!!
歩禅とは、『安岡正篤 人生を拓く』(神渡良平 著 講談社+α新書)で拾った言霊です。千葉県で早朝ウォーキングを長年実践しておられる方の言葉として紹介されていました。沈思黙考の「坐禅」に呼応するものだそうです。ふと読み留まったのは我が愚脳にも大きな電撃が走ったからなのです。歩きながら自然界に身を委ね、自然界に畏敬の念を抱き、そして自然界に語りかけることのできる自分を見いだすこと。これを「歩禅」と利己的に理解しました。坐禅が苦手な私には「静かに座して己と語る」ことに替わるべく言葉として受容できる気になったのです。だから私には単なる言葉としてではなく、『言霊』(ことだま)となったのです。 平成16(2004)年10月20日 還暦に記す ~以降「散歩日記」を歩禅記として継続発信中~
自己紹介
- 角田明
- 1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。
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