2011/11/20

初冬の『嵐』に歓迎された里帰り



 ~立派過ぎる「次世代人」との出会い~

 愚息より1歳年下だと判明した瞬間、親父の視線で講師を見詰め続けた2時間だった。

 素晴らしい学歴に驚嘆した訳ではない。氏の自己紹介から『育ち』の良さを感じたのである。祖母・父母の話題から「人間性の育成」を垣間見る思いで聞き入ってしまった。大学で研究した専門分野を生かして祖父が創設された会社の三代目の後継者として乗り出した氏の若さに似合わない「将来考回路」にはただただ感服するばかりであった。

 昨年の秋季講座にも40歳の講師を招請した。

 彼の人生哲学にも感動したが、違った分野の経営哲学に「新世紀の会社経営」への頼もしさを実感できた。次世代への期待感が高くなったことに安堵できたのは何よりの収穫でもあった。若い世代への期待を勝手に喪失させては申し訳なく思える程でもあった。この経営哲学を多くの教員に聞かせてみたい、と無理な(笑)願いを抱いてしまったのは小生にとっては珍事である。

 それにしても、初冬の嵐には参った!

 第二の故郷への里帰りにしては手荒い歓迎であった。懇親会会場から1分の茅ヶ崎駅であるのにびしょ濡れになるほどの暴風雨であった。しかしながら、若い世代の講師の「前途洋々たる」話題の展開に時間の経つのも忘れて聞き入ってしまった余韻は、触発された老脳には初冬の寒さなど感じないほどの熱エネルギーを増産させていたのだろう。寒さなど全く感じない興奮度であったようである。

 主宰する『響の会』が全国にも支部活動として展開されているが、広島『響の会』でも教育関係者以外の講師を招聘して講座を開いている。ここ数年、聴講者も増えて盛り上がりを感じる運営に更なる期待が高まる思いである。教育者が身内だけの同業者感覚で「研究会・研修会」を展開すると、傷のなめ合いから超えることのできない指導で終わってしまいがちである。異業種の厳しさを体感できる時間の特設は必要であると確信している。

 息子の頑張りを体感した満足感は今朝のこの時間まで持続している。嬉しい朝である。講師の今後の奮闘を心底から応援したい。ちがさき『響の会』には、今度は会社見学をして現場での氏の講義を聴いてみることをお勧めしたいものである。



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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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