~毎月3冊の推薦本~
小生のHPにはイチオシBOOKSというコーナーがあります。
これは、ホームページを創っていただいた(管理人さんは今も同じ)時点からこの掲載は続いています。そろそろ300冊を超える頃だろうと思います。きっかけは『響の会』のセミナー会場で必ず数冊の本を紹介していますが、それをホームページに載せて欲しいという要望があったからでした。
小生は、読書そのものを、趣味のジャンルに入れることも抵抗があるほどの偏屈さを持ち合わせている変わり者です。子供のころから「これを読んで感想文を書いて提出しなさい」の指示には悉く抵抗し、「意地でも読まない」と頑張った結果、担任の先生の激怒に遭遇したこともありました。
本は自分で探す。探して、読みたくなったら「買って」私物化する。
それを、時を経て再度あるいは再再度読み返す。そして、自分の考えに変容があると妙な充実感を覚えるという、ホントに変わり者の小中学生時代だったと記憶が蘇ります。貧乏な農家の倅には、自分の金で本を買う、と言うのが「将来の夢」でもあったのです。
高校を卒業して上京しました。
大学生時代に家庭教師をさせていただいた御家との出会いは劇的でした。その町の町制が引かれた初代の町長さんが、家庭教師として指導した中学生のお祖父ちゃんであったことでした。お祖父ちゃんの書斎としてお使いになったという部屋で勉強を教えるのです。十畳間ぐらいの洋風の書斎の壁という壁は隙間もなく書物で覆われていました。目に入る書物の全てが、高校時代までに習った人物に関わる書物だったり、文学史を賑わした一流作家の名著だったり、図書館でも見たことのないような百科事典もたくさんありました。
家庭教師として向かうより、『書斎の威厳』に浸ることの満足感でいっぱいでした。3年間の家庭教師が終わるころには、合間で盗み読みした本が十冊は超えていたでしょう(内緒)。運よく、下の御嬢さんの家庭教師も仰せつかりましたので若干の延長期間も満喫できました。その後も、「読みたい本」をお借りしに伺っては夕食までご馳走になるダブルな至福感を享受できました。
誰にも指示されたり強制されたりすることなく「読書する」醍醐味を体得できた素晴らしい大学生時代でした。ご要望に応じてイチオシBOOKSを上掲してはいますが、書評は書いていません。イチオシBOOKSとは、こんなモン読んでみても良いじゃん?!でも保証はありませんぞ。推奨するほどの価値のないモノもあるかもしれません(著者には失礼!!)。読んでみて面白ければ十分です。現時点では面白くなくても購入して棚に置いておけば、後ほど「こんなに面白かったっけ」という価値観の変貌に喜びを感じるようになるものです。
そんな無責任なコーナーが小生のHPにあります。遡ればかなりの書籍数になります。取り分け、学校の教員と言う特殊な仕事に就いている種族の皆さんには「読書自体」がイチオシです(笑)。
歩禅とは、『安岡正篤 人生を拓く』(神渡良平 著 講談社+α新書)で拾った言霊です。千葉県で早朝ウォーキングを長年実践しておられる方の言葉として紹介されていました。沈思黙考の「坐禅」に呼応するものだそうです。ふと読み留まったのは我が愚脳にも大きな電撃が走ったからなのです。歩きながら自然界に身を委ね、自然界に畏敬の念を抱き、そして自然界に語りかけることのできる自分を見いだすこと。これを「歩禅」と利己的に理解しました。坐禅が苦手な私には「静かに座して己と語る」ことに替わるべく言葉として受容できる気になったのです。だから私には単なる言葉としてではなく、『言霊』(ことだま)となったのです。 平成16(2004)年10月20日 還暦に記す ~以降「散歩日記」を歩禅記として継続発信中~
自己紹介
- 角田明
- 1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。
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