~「読書で脳と心にスイッチオン」
届いた公開研究会案内(半分・写真版)を開いた瞬間に、片道50分を要する距離を毎日歩いて通学していた小学校の古ぼけた校舎を頃を思い出した。分校に通っていた2年間を終えて、3年生から本校に通い始めた少年には本校の校舎の中に「図書館」という部屋があったのが何故だか「眩しい存在感」となったのを記憶している。初めて入館したのは5年生になってからだった。驚きと感動は今でも忘れない。そこは「見たことの無い」夢のような空間だった。
授業は何だったかは記憶していないが、帰り際に「好きな本を借りる」ことが出来ることを知らされた。指定された曜日の昼休みがその時間だった。初めて借りて帰った本が「次郎物語」。貪り読む少年の行動は、母や祖母には異様にでも映ったのだろうか。農家の手伝いをサボりながら「読書する息子」への冷たい視線は強まるばかりだった。そして、ついに6年生になったら「本を借りる事」への禁止命令が母から発せられることになってしまった。叔父が仲裁(?)に入って、借りて来ても良いが、家の手伝いをきちんとすることとなった。しかし、少年は「本の虫」に化していくばかりで母からの叱責は治まらなかった。ついに事件が起きた。少年が借りてきた2冊の本(野口英世物語・二宮金次郎物語)を、母がどぶに捨ててしまったのである。
図書館との思い出はそこが始発点である。
「学校図書館を活用した授業と読書指導」という研究を進めている広島市の小学校から、その成果を発表する公開研究会の全体会での「講演」の依頼があったのが9月であった。校長先生からの提案演題が『読書で脳と心にスイッチオン』というフレーズが示され、脳裏には小学校時代に「恋い焦がれた」1教室分しかないちっちゃな校内図書館を思い出した。つまり、当時の少年の「脳と心」にスイッチが入ったのが図書館だったことを懐かしく思い出させていただいた。
図書館学習の研究など全くしたこともない素人が講演を請ける。それは無謀に近いが、「少年の脳と心」に火をつけてくれた母校の図書館に謝意を述べることの機会が与えられたと曲解しての受諾である。そろそろ、当日のレジュメを制作する時期になったようである。
授業は何だったかは記憶していないが、帰り際に「好きな本を借りる」ことが出来ることを知らされた。指定された曜日の昼休みがその時間だった。初めて借りて帰った本が「次郎物語」。貪り読む少年の行動は、母や祖母には異様にでも映ったのだろうか。農家の手伝いをサボりながら「読書する息子」への冷たい視線は強まるばかりだった。そして、ついに6年生になったら「本を借りる事」への禁止命令が母から発せられることになってしまった。叔父が仲裁(?)に入って、借りて来ても良いが、家の手伝いをきちんとすることとなった。しかし、少年は「本の虫」に化していくばかりで母からの叱責は治まらなかった。ついに事件が起きた。少年が借りてきた2冊の本(野口英世物語・二宮金次郎物語)を、母がどぶに捨ててしまったのである。
図書館との思い出はそこが始発点である。
「学校図書館を活用した授業と読書指導」という研究を進めている広島市の小学校から、その成果を発表する公開研究会の全体会での「講演」の依頼があったのが9月であった。校長先生からの提案演題が『読書で脳と心にスイッチオン』というフレーズが示され、脳裏には小学校時代に「恋い焦がれた」1教室分しかないちっちゃな校内図書館を思い出した。つまり、当時の少年の「脳と心」にスイッチが入ったのが図書館だったことを懐かしく思い出させていただいた。
図書館学習の研究など全くしたこともない素人が講演を請ける。それは無謀に近いが、「少年の脳と心」に火をつけてくれた母校の図書館に謝意を述べることの機会が与えられたと曲解しての受諾である。そろそろ、当日のレジュメを制作する時期になったようである。
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