転んでもただでは起きない!?
貧乏な家に育っている小生には本人の意志とは無関係にこんな人生哲学が育まれてこの歳まで生きて来てしまった。自宅から孫のサッカー練習場までは車で10分足らずの距離である。車の数が少ないので所要時間と距離との正しい相関関係は不明である。長閑な農村地帯の真ん中を走る道路で信号機も4つしかない。送迎も楽な業務である。しかも、常勤ではなく親の都合がつかない時だけであるので、たまには孫と車と言う密室で様々な話題に興じるのも命の洗濯となり、祖父ちゃんにとっては、一味違った「至福の時」となる。
午後1時からの練習に間に合うように送り届けて一旦帰宅した。午睡を微睡んでから、かなり早めのお迎え態勢で練習場に向かう。隣接するかすみがうら市に練習場はある。孫息子が所属する少年サッカーチームの本部が当市にあるかららしい。市営の施設であることは見ただけでわかる。芝生が敷き詰められたグランドも利用している団体も殆ど見かけることが無い。
意識的に「動きやすい」服装をして出向いたので思惑通りに準備体操らしきものを済ませて軽く歩いてみた。足裏の感触が気に入った。50年前の少年時代を思い出したが施設面の環境は段違いであった。ストレッチをやったり、少しだけ速度を付けて走ってみた。この年齢では無理も利かない。嬉しさに後押しされて無茶をすることも無い。孫たちのチーム練習を横目に見ながらグランドの外周を加速して歩くことにした。陽が西に沈み始めていた。大きな木立ちの陰になっている部分は温度も低く北関東に居ることを実感した。
さらに施設の見学もしたくなって屋内に入ってみた。
「浴場」と、そこへ誘導する案内板を発見した。入浴料も確認した。市民は無料で、市外からの入浴者の料金が¥500であることもわかった。準備が整っていないのと時間が無いことで今回は断念することにした。更に見学を続けながら「図書館」も発見した。館内を覗いて見ると狭くは無いが広すぎる面積でもないと感じた。お子様連れの若いお母さんたちが幾組か見えた。
孫の3時間のサッカー練習の日程の裏番組として「お祖父ちゃんの余暇」としてデザインしてみた。孫が練習に入ったら、運動着になってサブトラックや外周でジョギングとウォーキング、室内に入って筋トレにとりくんだりして1時間を費やす。それから浴場に入って「半身浴」(=当方では『腰湯』)を30分やってみる。汗が退いたら図書館に移動する。持ち込んだ資料や準備した機器で資料作りをしたり、溜まっている記録の整理で時間の有効活用ができそうである。残った時間を読書の時間として当てれば練習時間の裏番組は完成である。
帰りの車の中で孫にそんな話をしてみた。
特段の反応はなかったが、監視されているデザインでは無いことが分かったらしく強い拒否反応は感じなかった。こちらも未だ、公務(=請負業務)も存在する身の上なので常勤運転手には成れない。非常勤で親の代役ではあるが、要請があればこんなデザインを実践できるようにしたいと夢を描いてみた。
祖父ちゃんのこの生命力を描く老脳を、皆さんはどうお考えになりますかね!?
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