12月24日(火) 午後4時半から6時までNHK総合テレビで、≪世界最高峰エベレスト三浦雄一郎80歳の登頂≫のドキュメンタリー番組が放映された。老夫婦の眼は釘付けになってしまった。憧れの傘寿に達した偉人の、想像を絶する挑戦ぶりを撮影したシーンの一つ一つに固唾を呑みっぱなし!!
21日~23日まで、老夫婦の楽しみはフィギュアスケートの優雅な演技をテレビで観戦することであった。子育ては自らの育ちへの反動に似た動きに引き摺られるらしい。南国・九州出身の父親(=小生)は「氷上を滑る」ことが出来なかった。わが子3人をスケートリンクに連れて行ったのは、その引け目をわが子達には負わせたく無かったからである。箱根のスケートリンク(=氷上)までは至近距離にあったので家族で多く出かけたのである。懐かしく思い出しながらの観戦であった。結局は、雪上までの誘導は出来なかった。
阿蘇の山々は少年時代の思い出として残像に明白に映っている。友人が山岳部員だった。国体に出場した友人は「登山の醍醐味」を所構わずに話し込んでくれた。それでも2000メートルを超える高さの山の話では無かった。傘寿の人(=三浦雄一郎氏)が8000メートル級の山への登頂に挑まれた。そして、見事に達成された。画面が見せる全てが別世界であった。梯子状のブリッジを渡られる氏の足元をカメラがアップする。眼下に氷壁の底が見えない。見ているだけで足が竦む。
登頂に挑戦する前に心臓の手術も受ける。尋常の沙汰ではない。いや、異常としか言い様が無い。
あっという間にドキュメンタリーを鑑賞し終えて我に返る。
現実の小生はと比較するのは「傘寿の人」に対して失礼極まりないことである。弁えてはいるものの比較してしまう。凡庸な人生の道を歩んでいる自らをしっかり見詰め直して、平坦な地上の道を一歩ずつ歩むしかない。そんな充実感を貰えたひと時であった。
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