2013/12/27

『今年の漢字』(12月14日初登載)の再考を促される


 広島の小学校長よりメールが届いた。詳細は「新ブログ・寸心紀行」(昨日付の登載)ご一読いただきたい。

 この小学校の『今年の漢字』(=一文字)は、“変”だそうだ。

 校長経験者だからその嬉しい「変」が分かり過ぎる程わかる。勤務開始時点との変わり様がこの言葉として表現されたのだろう。あくまでも表面上しか知らない「旅人」的な推測である。きっと、良い意味での「変化している」ことへの歓喜の表現であることは間違っていないだろう。

登校してくる児童生徒はどこの学校でも大同小異である。地域性や立地条件で他校とは明らかに差異が生じる(学校間格差)ことが無い訳ではない。しかし、そこに集う協働する教員集団の意識の変容によっては児童生徒の「学びの姿勢」(意欲)の変貌ぶりも想定外の域に達する。教頭職を経験した僅か1年間での実体験からも証明できる。

たった二度しか訪問していない小学校なので根拠の詳細は不明であるが、1月末の研究発表会に出講を要請されているので楽しみにしている。“変”の本質を見極めることが出来ると確信している。

そこで、当方の2013年を振り返って漢字一文字を充当してみよう。

尊敬する鍼診療師に、「60歳過ぎてからの転居は無謀としか表現できない」と言われた3年前を思い出す。自然環境に同化するパワーが無い、という意味らしい。温暖な地で60年間以上を過ごした身体を、当地の朝夕の温度差に馴染ませるのが酷なように思えたのは、転居した2011年の暮れのことだった。その時点から「二つ目の冬」を過ごしている。無駄な抵抗をしないで老身をこの地の自然環境に「馴らす」ことに意を注ぐことが肝心だと明確に気付いた1年であると言えようか。

小生の「今年の漢字」は『馴(らす)』となる。

史記の一文(=馬先馴而後求良)を広辞苑で発見した。馬は先ず馴らしてからでないと良い展開を求めてはいけない(?)と勝手な解釈をしている自己満足の朝である。
 
 
 
 
 
 
 

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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