2012/02/02

小気味よい新年の『滑り出し』(4)

~私の旅には素敵な『出会い』しかない~
 3年前の出会いを思い出す。校長先生に促され同行した一人の教員。鳥取県の小さな町立公民館での出会いである。町教委主催の「庭教育講演会」はその前年にも招請されこの先生と出会ったのは二回目の会場であった。開始前の時間(控室)に校内研究会への要請が目的で訪問されたのが最初であった。簡単な打ち合わせで訪問要請を受けて、その後は2年間を通して数回の学校訪問指導に当たった。
 トップリーダーの情熱が若き教師との出会いを演出されたように展開した。そしてメールにあるような「お誘い」をして、茅ヶ崎市にも数回足を運んでくれた経緯となった。出会いの歴史が今年までも続いている。
 その後、市教委の指導主事を拝命した氏に、小生からは何度となく激励の言葉を掛けたり、情報を提供したりすることで出会いの延長線はまだ延びていることになっている。今年は新年から再会出来た。直に会うことは殆ど無いが、こうして機会が再会を構成してくれる。成長する後輩にエールを送りながら檄を飛ばすのも老輩の役目であると意識を強くしたメールをここに紹介しよう。

1201241710便
角田 明先生
 あの日の東京での貴重な空間に自分が居合わせられたことを、本当に“縁”だと実感しました。3年前、研究主任新米の自分に温かく「茅ケ崎に勉強しにおいで」と声をかけてくださったことが、“角田教”入信を決定づけました。先生の「求めて学ぶことをしないと責任は果たせないよ。」というメッセージが、茅ケ崎へ向かう私の背中を押してくれたのです。『響の会』夏季セミナーの翌日、□□先生(当時の指導主事)に直接ご指導を仰ぐ時間までつくってくださいました。こうして先生のご配意の下で個人的なご指導を受けながら、そこには「人間は意識があれば変われる、自分もきっと変われる」と自分に言い聞かせる私がいました。
 あれから再び『響の会』に参加し、先生の大きさを肌で感じることができました。「笑って平気で人を切る、人切りの角田」とまで言われた先生が、どうしてこのように人の心に魅力的に映るのか。二次会の席での皆さんのお話を聞きながら、厳しさの裏に広がる富士の裾野(今は筑波山かもしれませんが・・・)のような優しさを感じました。
 指導主事2年目が終わろうとしています。私自身常に自分に言い聞かせていることがあります。それは、「常に初心」。それは、他者を指導することの責任の重さから、自分自身が未熟であることを常に問い続けたいという思いです。先生は、「偉くなってやりたいことがある」「偉くならないとやれないことがある」とおっしゃいました。自分にとって今やりたいとことは何だろう。ここがまだ見えていない自分が居ます。
「子どもを変えようとする前に自分が変われ」「与えた教育は取り戻せない。教育に責任を持て。」等、先生からいただいた刺激的なメッセージ。実は当たり前に教師が持たなければならない感性だと思います。私は本市の子どもたちのために、このメッセージを本市の先生方に今一度意識してもらうことを今の自分の責任として受け止め、新しい年を歩んでいきたいと思います。「今という瞬間に全力を尽くすこと」を継続する。次回先生にご指導いただく時には、1月21日の過去の自分から、一回り成長した自分でお目にかかりたいと思います。今後とも、ご指導よろしくお願いいたします。 ▼▼市教委 ◇◇◇◇
                        
 今日から5日まで広島市に出講である。6時15分の特急電車で上野駅、そして東京駅から新幹線を乗り継ぐと、途中の関ヶ原(米原駅周辺)付近の積雪が少々心配ではあるが、正午直前に広島駅に到着する予定である。既に送り届けてある荷物から講演材料を取り出して山陽本線で五日市駅まで移動することにしている。
 本年度最後で、最大の業務である。どんな「出会い」が待っているのか。加齢の勢いを収束させるような出会いに期待しながら(笑)出かけることにしましょう。従って、暫くの間当ブログは休刊です。どちらさまも風邪など引かれずにお元気でお過ごしください。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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