2012/02/12

昔人の知恵に脱帽(2)

~湯たんぽは使っていませんが・・~
 『貼るカイロ』をご存知でしょうか?
 寒い場所に長時間滞在する場合に活用する「カイロ」の恩恵を受けたことの無い人は少ないでしょうね。(学校の)卒業式の会場は通常、体育館です。3月と言えども未だ足元が凍りつくような冷え込みに耐えなければなりません。晩年(笑)は花粉症とやらの同乗もあり足腰の冷えと鼻づまりとくしゃみを堪えるのは尋常では無かったですね。そんな折、同僚からそっと手渡され掌に掴んでいるだけで全身に温もりが走った記憶が鮮明に残っています。その当時は「振るカイロ」だったんですよ。カシャカシャと数回振っただけで高い熱を発する文明の利器でありました。
 その後、賢い人間様は更に工夫が進んでポケットに仕舞う型ではなく、移動しても落ちない衣類の上に貼って部署を温める利器も発明(?)されました。その恩恵にも与り、頗る重宝しているのが老体の身でございます。決してお笑い無きようお願いしたい。それはその恩恵の延長線上にある「特殊な活用法」を知れば笑えなくなるからでございます。
 老妻がある晩、布団に潜り込んだ老夫に向かって訊きました。「足元が温かくなっていますか?」と。老夫の身長に合わせて貼るポイントを押え、その目測地点に『貼るカイロ』をシーツの上に貼ったようなのです。老夫は応えました。「おっ、何だこりゃ~。熱~い!」と。火傷でもするかのような温度が足先に感じたからです。その内に、老夫は「気持ちいい~」を連発するとあっという間に寝息を立てていたそうな。
 老夫妻の布団には、昔人が考案した「湯たんぽ」もありません。いや、必要は無いと突っぱねていたのでありましょうか。いや、単に面倒なこともあったと言えるでしょう。ところがこの『貼るカイロ』の温熱効果に一度肖った老夫の惚れ込みようは、老妻の想定外であったようでございます。
 足元が冷えて眠れない。祖母や母の口からイヤと言うほど聞いていた台詞を思い出します。わが身の加齢を実感する「御年齢」の域に達したという事でありましょうか。この利器は胃袋の位置に貼ると全身が温まります。この時期の体育館での講演(60~90分)は老講師にとっては堪えます。しかし、ホテルを出る前に胃袋と腰の位置にそれぞれ『貼るカイロ』を張り付けて移動すると会場に着くころからは全身が火照る程の効能があるのです。
 相変わらず元気ですね!風邪も引かないんですか?!驚嘆にも匹敵するこの声掛けには少々鼻が高くなったような快感に浸ることができます。
 肉体に宿る病原菌は熱に弱いそうですよ。つまり「冷え」には俄然繁殖能力が強力になるそうです。だから温熱効果のある療法が風邪対策の前線として考えるべきだそうです。化学薬品を体内に注入しても即効の分だけ持続性が無いそうですから、昔人の知恵に準じて基本的には全身を温める「動き」が何よりだと気づかされたのが有難いことです。その「気づき」以降(11年間)、風邪薬に該当する化学薬品だけでなく、他種の『お薬』の部類も一切、この老体内には入っていません。
 「うがいと手洗い」は欠かしたことはありません(夏でも)。
この基本を軽視すると危険です。当方が創り出している「黒酢+生姜」のうがい液は、これまた昔人の特製品らしいのです。その恩恵をいただいて今日も元気な朝を迎えています。老婆心張りの今朝のブログのご一読に感謝申し上げます。
 どちらさまも「昔人の知恵」には、十分にお耳をお傾けがよろしいようで・・・・。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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