2012/09/30

早朝歩禅の記(18)

 
歩禅記録 05:05~05:55【6500歩】

~「濃霧の朝」も、乙なモノ~

 玄関先に先に出た妻が「すごい!」と声を発した。

 何が凄いのかと、庭先に立った視野に周囲の家並みが霞みの中にある。街灯がほんのりと見えるだけの視界であった。早朝の5時は、足元もまだ暗い。昨日の朝に比べると今朝は若干温度が下がっているようだった。寒さに敏感な妻は一枚余分に羽織っていた。

 読者の皆さんにご好評(?)の朝日の風景も、今朝はほんのりと空の雲に日の出の近いことを見るだけであった。沼の湖面も霧のために先が全く見えない。こんな自然界の風景も、(たまには)良いモンだ。そんな気分で歩きながら、散歩人と交わす言葉は、「凄い霧ですね」であった。

 立ち止まって話し出した犬連れの老婦人は、昨年の暮れに当地に引っ越して来られたとの自己紹介だった。こちらも昨年の震災直後の引っ越しを伝えると親近感を持たれたらしく話が長引きそうになった。限の良い所で「話の腰を折って」離れた。周回コースなのでまた、会うことを考え苦笑しながら歩き始めた。

 太陽の姿は見えなくても10分も経つと周囲が俄然明るくなる。

 ススキの穂の群生を見つけた。お月見用のススキは昨日、準備したので今朝は写真に収めるだけだった。カメラを向けている夫に、「100円で売っていたわよ」と妻が声を掛けた。農協直売店でのことらしい。こんなに豊富にある当地でも「ススキの穂」が売られていることが何とも奇怪な感じがしてならない。

 約1時間の歩禅で帰宅する直前の田んぼの向こうに太陽が昇って来た。

途端に眠っていた町が目を覚ますような気分になった。帰宅すると母屋のベランダには洗濯物が干してあった。嫁も今日は何か予定でもあるのだろう。

 朝食のテーブルには昨日買い求めた地産のナシがある。食して美味に舌鼓を打つ。台風が近づいているらしい。被害の、より少ないことを祈るばかりだ。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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