独り歩禅のために午後2時半の出発だった。
老妻にも歩く意志はあるのだが、北関東の「風の冷たさ」に躊躇があるようだ。正月のご馳走腹の解消法を今年もTVやラジオで特報する時期になった。目と耳でその対処法を学びながら反省もする(毎年)。振り返ってみる程のことでもないが、飽食の時代に生きていると実感する。
理屈はともあれ、「歩こう」と意を決した。陽射しが北風に勝ちそうな時間は午後である。2時頃なら大丈夫だと決め込んで玄関を飛び出した。田園地帯に差し掛かると遮るモノが無いので北風の直撃になった。しかし、一人だったり、ペアだったりグループだったりとそれぞれに午後の陽射しの中を「歩く」人の群れが多いのに驚いたが、励みにもなった。
田圃道に入って歩く。
舗装道路でないこの畦道(耕運機も可動な道幅)がお気に入りのコースである。歩き始めた瞬間に携帯電話のベルが鳴った。送信先の電話番号から広島市とわかった。一昨年退職された校長先生からの電話だった。型通りの年頭のあいさつを交わして本題に入った。
8月に予定しているという「現職研修会」への出講依頼であった。退職されて私学でご勤務の様だ。お元気そうな声に安堵した。なぜならば、この校長先生は退職と同時に私学への異動を計画されている所に社会人である娘さんがくも膜下出血で緊急入院となってしまったのである。その後の容体を電話で確認すると無事に現職復帰をされたとの由。ご自身の私学への復職も叶ったとの事だった。
耳に携帯電話を当てて歩くことは好まない。従って通話中は風が吹き抜ける田圃道に立ち尽くしてしまった。下半身が固まったようだった。それでも心がほっこりする気分になり、田圃を吹き抜ける風に向かったり押されたりしながら帰宅した。 【実動:45分 6000歩】
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