2013/01/05

恒例の年中行事

 ~卒業生・OB会を欠席して~

 「どうしたんだろう?」「今年は中止にしたのかな?」との自問を繰り返しながら前夜まで動きを待つ身は複雑な心境になっていた。『正月の4日』は、恒例の私的・年中行事である。その主人公たちは30年以上も前に中学校を卒業した野球部員OB達である。偶然ではあるが、卒業生の一人が焼き肉店を開業したことからそこが会場となって開催して、もう何年になるのだろうか。旧宅からは歩いても10分は掛からない場所でもあったので、電話一本で駆けつけたこともある。

 電話一本が掛かってもここから駆け付けたのでは終宴時刻になる。

 ここ数年は、葉書での案内かメールでの丁寧な案内が届いていたので「心待ち」していたのであるが、今回は未着であった。「確認の電話でもすれば?」、と老妻は小生の気持ちを案じて提案したが、「OB会を開け」とばかりの催促するのは気性に合わない。連絡が来ないのは何らかの理由が生じているのだろう。これを結論として打診は断念した。

 1本のメールが着信した。「4日の再会を楽しみにしています」との内容である。しかし、もう5日の家族での予定を許諾したので今更、変更が出来ない。仕方なく、メール送信者のOBに「欠席の連絡を依頼する」しかなかった。申し訳ないと言う心情が募って心苦しかった。

 成立するための地理的条件。

 しみじみと「遠距離」への転居を実感した。成長し続ける卒業生たちとの再会は教員経験者にとっては筆舌し難い冥利である。楽しいお酒を酌み交わし、近況を聞きながら過ごす数時間は、聴いているサイドにも貴重な栄養素にもなる。

 寒波の襲来が報道されている。そんな日に片道3時間弱の遠距離を往復するのは古希に近い老体には少々厳しい。卒業生の成長とは反比例している小生の老化対策は自らの維持管理に委ねるしかない。自らに言い聞かせている朝である。

次回の再会を期して今年も頑張る!!心に誓って今日の予定行動に移ることにしよう。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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