2013/10/14

「あと何年?」こんな時間が必要なのかな?


 
【遊園地付き運動公園】

  
 
 
 父親は休日出勤。母親は長男のサッカーの試合の送迎。次男は友人の家で遊ぶと言って出かける。残された6歳の孫は寂しそうに独り遊びが始まった。母屋には静かな時間帯が流れる。

 自宅からは近くにある『霞ヶ浦』周辺には沢山の運動公園があるらしい。総合体育館がある周囲には各種運動競技場があるのは知っている。しかし、幼児が遊べるような公園は知らない。午前中は6歳の孫息子が一人になるので祖父ちゃん祖母ちゃんは相手をする手段が見当たらない。

 そこで、近くの公園でも探しながら出かけることにした。

 知っている道路を頼りに当ての無い運転で霞ヶ浦周辺を周るつもりで出発した。JR土浦駅を通過する辺りから道路が混雑している。とにかく前進して車を勧めると一度だけ行ったことのある総合体育館の方向へ走った。渋滞の原因もわからないままに行き着くと、『大相撲土浦場所』が開催される体育館であった。力士幟の中に一際目立つのが「稀勢の里」と「高安」という地元出身の関取の名前だった。


 そこを通過して、霞ケ浦・予科練記念館【写真・上】の駐車場に向かった。ここは一度、興味があったので見学に来た事がある。Uターンするつもりでハンドルを回してビックリした。視野に広がる大きな遊園地づくりの公園とぶつかった。目敏く「ここで遊びたい!!」との孫の大声に誘われて広いスペースの駐車場で車から降りた。公園内では、退屈もせずに知らない子どもと楽しい遊びに興じる孫を視ながら老夫婦は木陰でゆっくり休養することが出来た。

 イベントでもあれば混雑するのだろうが、隣接する他の多くの施設や駐車場は全く余裕のある歓迎ぶりである。この生活文化が何とも言えない至福感に包まれる。当地に転居して感じるのは「駐車場探し」に苦労しない所かな?

 遊びに興じる孫を促して帰路に着いたのは、友人宅に遊びに行っているもう一人の孫が昼食の為に帰って来る時刻を見計らっての事であった。未練がましい態度も認知しつつ、途中で昼食を買い求めて帰宅した。すでに帰って来たらしい。鍵の  掛かっている玄関先に座って待っていた。

 美味しそうに食べる孫たちの様子を見ながら老夫婦の会話である。

「あと何年かねぇ~?」「せめてあと2年ぐらいかね?」。孫の成長を想定している祖父母の会話には「成長の嬉しさと相手をしてくれない寂しさ」を含んだ複雑な祖父母の心情を吐露しているとご理解いただきたいモノである。お若い読者にも、いずれはこの真情がわかる時期が訪れる事間違いなしと添えておきましょう!
 
 
 
 
 
 

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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