昨日の出来事。
老妻が、自らが行きつけの歯科医に電話をしてくれる。
昼食後の出来事。「痛がりますので、少々待っても構いません・・・・」と先方を説得してくれる老妻の声に「神頼み」をする思いで耳を傾ける老夫の不甲斐ない体を露呈してしまった。しかし、殆ど歯痛との対応の無い人生には堪えられない状況となってしった。老妻の説得で先方でも折れてもらったのだろうか。「3時半ごろに来てみて下さい。しかし、長い時間待っていただきますよ・・・」との応答だったようだ。
「取り柄は丈夫な歯だけです!」
虫歯の痛さを知らずに70年近く生き延びるとこんな愚かな自慢話をしてしまうんだろうなぁ~、と反省しきりの夕暮れであった。台風が関東を襲って来なければ、高知の学校訪問に行っている時間帯である。神経過敏症とやらで1本の歯を失くしたのは平成8年の夏だった。校長職に就いた年の夏休み中だった。口内に麻酔注射をされたことも、歯を一本抜いてしまった後の複雑な痛みは今も覚えてはいる。その後17年間は「歯の掃除」のためにだけ半年に1回通院していた。「歯痛」との闘いの意識は消え去っていた。
3日前辺りから症状を訴えると、老妻は「虫歯ですよ」と言う。
歯科医はレントゲンを撮った。抜歯した後をブリッジしてある両サイドの歯が虫歯になっているとの診断だった。直ぐに処理してもらうことを承諾したので麻酔注射を受けることになって、30分ぐらいで今回の治療行為は全てが完了した。
痛みも消えて帰宅した。自転車で5分かからない場所にある歯科医との出遭いである。今後の「老後の生活」の一助になるんだろうなぁ、と能天気な人間は考えてしまう(笑)。台風一禍(=一過ではない・造語)を狙い研ぎ澄ましたような歯痛が、高知行きもキャンセルさせ近所に歯科医を紹介してくれたのである。
恐る恐る食べた夕食の後、パソコンでメールを読んだ。高知市の訪問予定だった中学校の研究主任からであった。「とても残念だ」との文言も心に沁みて、能天気な人間にも「複雑な心情」の血液も流れていると苦笑したのである。
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