教員採用試験を受験する人たちのために講座を開いている民間業者との縁がありました。「教員経験者」の資格でお手伝いを始めてからもう5年が過ぎます。お声を掛けていただいた時点ではお断りする理由もなく引き受けた講座でした。講師として登壇した視線の向こうにいる聴講者の雰囲気に違和感を持ちました。
主催者から届く受講生の個人履歴一覧を見詰めながら驚きました。1つは、10年間も受験し続けている受講生があることでした。2つ目は「少なくとも30歳代までに採用される」との一般常識らしい基準が、この一覧表では通じませんでした。幅の異年齢集団が聴講する講座であると気付いたからです。
引き受けたからには!!
直感したのは「ぬるま湯に浸かっている」としか思えない軍団がそこにありました。当事者は、それなりの「必死」の挑戦だとは理解はしても「生温い」人生を歩んでいる現実を言及しながら、「危機感」を煽ろうと覚悟しました。いつの間にか、「指導の鬼」に化してしまいました(笑)。
大学に在学している受講生から50歳代の受講者を一堂にして指導することは至難の業です。親子ほどの年齢差がある受講生ですので、指導法も工夫が必要であると考えました。「個に応じる」指導法です。
当方の担当する講座は「論文の指導」です。
添削の時間が必要です。そこで、文明の利器(=パソコン)を活用することに着目しました。添付ファイルでの送信を指示して応じられる受講生は自由に当方のアドレスに送信すれように仕向けました。添削をして返信すると言うスキルです。それでも初年度は2~3名がホンの数回送信しただけでした。5年間も続けていると、今年度は一日に10~15通もの添削依頼のメールが本番直前には毎日のように続きました。
小生の早朝の時間。
全て添削作業に当てました。添削作業には「私的なコメント」を載せることが出来ます。それを活かすことで「個の指導」の充実を目指したのです。大したことは論述できません。「合格するための勉強ばかりで教員として採用されても実力が発揮できない。成ってからでは間に合わない。広い気持ちを持って勉強をし直そう」と声を掛け続けました。
合格者が発表されたようです。こんなメールが届きました。合格の一報を届けてくれた昨年までの受講生です。今年は聴講せずに頑張ったようです。当方からの「おめでとうメール」への返信です。学校教育現場での活躍を期待できる人材です。子供たちの為にも現職指導をよろしくお願いしますよ!!
心にしみるメールを受信しました。本当にありがとうございます。
お世話になった多くの先生方や恩師、友人から祝福のメールや電話が届きました。日に日に合格の実感が湧いてきました。「合格」の重みも感じ始めています。来年の4月からは新しい勤務校での教員生活が待っていると思えは思うほど気持ちも引き締まります。
臨任時代以上に責任感も必要ですし、使命感を持たなければなりません。今までの経験値を武器にして自信を持って望みたいと考えています。また、角田先生や鶴園先生からいただいた資料や、そこに書き込んだ「お言葉」を胸に留めて頑張っていきます。
これで先生が指導をされる講演会等にも受講できる資格を得たことになりました。このことが何よりも嬉しいことです。正規の教員に成る前の「1月の講演会」には、「成ってからでは間に合わない」との先生のお教えを実践するために受講させていただきたいと考えています。心躍る思いでいます。ただ、現任校での勤務状況との擦り合わせが上手く出来たら、との条件が優先されますのでご了解ください。何とかして時間を作って会場まで行きたいと思っています。
これからもご指導をよろしくお願い致します。後続する受験者の人たちの為に先生の厳しさに裏打ちされた慈愛たっぷりの「楽しい指導」をお願いします。
0 件のコメント:
コメントを投稿