所長さんの慰労の言葉を戴きながら、年に一度の講座とは言え、体調不良等でキャンセルすることもなく業務を終えることが出来たことを実感しました。更に歳月の偉大さを感じさせる再会がその前にあったのです。
一枚の名刺を手にして女性が応接間に入って来られました。「先生、その節は有益な時間をいただきまして有難うございました。」と切り出されましたが、いつ?どこで?と自問しながらも即答できません。
「5年前のこの講座の受講生です」との行が述べられても思い出せません。翌年は指導主事として二度目の聴講が出来たことを嬉しそうに話が続きました。しかし、『研修係長』という名刺の肩書名がこびり付いて当時の記憶は全く蘇りません。聴講の後、上野駅前で数名の指導主事と一献を傾けた話に移ったあたりから記憶が朧気に戻って来ました。「髪を切っているから」と老輩の記憶力の薄さを補う言葉を耳にして記憶は戻りました(笑)。
最初の講座は2009(平成21)でした。校長推薦の教諭が聴講できる講座です。雰囲気は「別世界」です。20名限定の聴講者数ですので一種の緊張感もありました。今、懐古すれば講師自身が一番緊張していたのだと笑って言えそうです。
わずか5年後には、聴講生の立場から「行政の立場」に棲む世界を替える程の変化を遂げる世代の人たちにとっては貴重な時間であると、今、感じるのですからやっぱり能天気モンです。
立派な職を請けて活躍される聴講者に向かって、放談で終わった5回の講座でした。品の無さや教養の少なさ、そして人間性の粗さ等々今更に反省しても取り替えること等出来る訳がありませんが、恥ずかしさも無く全てを吐露したことを反省している「一区切りを終えた」後の祭りであります。
ただ、現場を直視した感情を飾らずに論及した事だけは言い訳を述べておきたいのも偽らざる現況です。前例を踏襲することばかりでは新しい空気は作れません。失敗は付き物です。恐れずに頑張れるよう勇気が持てるような話題は提供したと自負しています。
新ブログ『寸心紀行』(右欄をクリックして)に、過去5年間の講演レジュメの圧縮版と『回顧録』を登載しました。どうぞ、ご覧ください。
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