3年ぐらい前から招請していた講師がやっとのお目見えです。
主宰する教育実践『響の会』では、発祥地である茅ヶ崎市の年間計画に「教員以外の講師」招聘事業があります。多くの教員研修会の講師は教育関係者ですが、『響の会』では教育に関する視点・観点を新鮮にする目的もあり、毎秋に「特別教育講演会」と称して、会社経営者等のご登壇をお願いして拝聴することにしています。
今回は、写真でお分かりのように「自称:仙人」という若さ溢れる講師に茅ヶ崎までやって来ていただきました。「笑顔は無限力」という本の著者である原伸介氏の講演は、自身の衣装替えで始まり、一同は唖然としたムードでした。キムタクと同年代という氏の言葉だけでなく、風貌を一見しただけでも従来の講師とはまったく違います。若い!その一言に尽きるモノでした。
若さ=未熟。未熟なるが故の必要以上の力み。それが全く無し。
淡々と生い立ちから今日までの人生を語る口調に、若さや青さは全く感じられません。ギリギリの人生を追求して、窮地の中で自らの手で人生を拓いて歩んできた氏の生き様には、70歳に近づく小生もタジタジするばかりでした。迫力ある言葉が魂となって狭い会場に飛び散って聴講者を引きつけてしまいました。
恐れ入りました。
主宰者としての謝辞はこの一言に尽きました。人生を「生きている値段」は、年齢ではなく経験値だと言うことをイヤと言うほど 知らされました。教育者ではない「若者」に、ここまで深部で「教え・育てる」ことを語られると立ち直れないほどに強烈な刺激となりました。
質問をしてみました、「同世代の人とズレを感じませんか」と。
その応えに驚いて腰が抜けそうになりました。氏の応えは、「いいえ、感じません」だったのですが、その後の言語表現に撃破されてしまったのです。同世代の人間とのズレは感じませんが、時代にズレを感じます、との追加回答でした。同世代と時代。そのズレを巧みに表現されてしまいました。理由として、「速過ぎる時代の流れ」を指摘してくれました。15年前は変人扱いされた自分が、今は、「時代の人」として評価され、重宝している時代の流れについていけないんです。会場の笑いを取りながらサラリと言ってのける図太さは森林の中で孤独と闘い、猪や鹿、最近では熊とも「死活を賭けて」炭焼き師として身を投じている野生児の生き様からしか発せられない迫力となって襲って来ました。時代の流れが速すぎるので現代人は「待てない」習性を身に付けてしまったのではないか、とのまとめに会場は息を呑んでしまい、閑かになってしまいました。
わが子と同年代とは決して思えない。しかし、息子と呼んでも違和感のない氏の若さ見詰めながらこの老輩は逞しく成長し続ける「息子を見る眼」になっていました。緩くなりかけている涙腺に熱いモノを感じ取りました。ホワイトボードに記された文字(写真)の奧の奧を読み取っていただきたい。
2010年の『響の会』最後のセミナーも興奮の中に無事に完了しました。
来年も、引き続き多くの感動と衝撃を共有できるように計画をしてみたくなりました。
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