2011/01/30

新・歩禅記(45)

 ~茅ヶ崎にも雪がちらちら~
 昼食を済ませた頃から陽ざしが弱くなった。
 和室に入り込んでくる温かさがぐっと冷え込んだ空気を室内に運び始める。久し振りの歩禅を予定していたので早めの出発を促して妻と二人で外出した。この時期はこの時期なりの「歩禅の躊躇い」が襲ってくる。その主因は玄関先を出た瞬間の「北風」である。しかし、数百㍍も歩けばもう、その誘惑は友好的な伴となる。
 昨日は長女宅に行った。幼稚園に通う孫の公開保育参観であった。
 妻は宿泊を考えていた。それは本日が長女にとって初めての仕事に挑む日であったからである。長女夫婦が今年から自営業(=千葉特産・落花生の販売業)を始めた。サラリーマン家庭で育った娘には初めてのことだらけのようだ。妻はわが事のように心配している。しかも、今日はフリーマーケットでの販売をするために「出店」をするらしい。まさに処女航海である。
 宿泊して孫達を預かってあげれば夫婦だけで営業することが出来る。その支援を妻は考えていたようであるが思わぬ展開となった。それは、3年生の孫娘が「私も行って手伝いたい」との思いをお祖母ちゃんにぶつけたからである。支援の申し出を門前払いされたお祖母ちゃんは昨夜、茅ヶ崎に戻らざるを得なかったという経緯である。
 歩禅の対話は、「寒いだろうねぇ、風邪引かないと良いけどねぇ・・・」の妻の繰り返しで成立しない。途中で写真の蝋梅(でしょ?)と出会うが、花好きな妻も今日はその話題も上の空。対話が不成立のママに買い物も済ませて直帰した(笑)。
 帰宅直後に夫が言葉を向ける。
 「心配だったらメール一つでも送信しておけよ」と。素直に打ち始めている妻を横目に見ながら、この夫も父親として心配して居るんだってこと・・・・わかってくれたかな?

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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