2011/09/01

流行する日本語「◎◎力」に思う

 ~『人とつながる力』をつけるには?~
 昨日の新聞記事を提供します。
 そして、ひと時を一緒に考える時間として共有して戴けませんか?日本列島から須らくパワーが失せたのでしょうか?消滅したのであれば、必要性を感じないからでしょうかね。つまり、この新聞記事で判断すると、「人とつながる力」を必要としなくなったからではないでしょうか。必要があれば求めるためのパワーぐらいは誰でもつけるに決まっているでしょうに!!
 そこで、この記事の最後の段の二段落を再度読み込んでいただきたい。
 小生は最後の3行に全てが凝縮されているように思えて仕方がないのですが、読者諸兄はいかがでしょうか?結婚の必要性を説いている論調ではないと判断しつつ読み干しながらも、筆者が女性であり、(多分)母親であり、しかも共働きをしながらこの地位を極めた優秀な人材だと考えたのです。それは、母親が子供を過保護に育てたために自立と言う道を拓くパワーが失せてしまっていると言及されているからなのです。
 就活?婚活?日本語の流行語大賞にノミネートされ続けている部類に注目する度に、時代の急変を感じてしまうのは小生だけなんでしょうか。「今の若いモンは・・!」と発せられるだけで、チョッピリの反発力は感じつつも、将来の立派な大人になるための試金石のように思い込ませた戦前生まれの人生観が育まれたのだろうと勝手な推測をしています。
 京都仏教界の重鎮である立花大亀老師と、松下幸之助氏との対談で、老師が発せられた言葉を読んで心臓が破裂しそうな恐怖心すら感じたものでした。『君のおかげで、こんなに心がなく物ばかりの嫌な日本になってしまった。君の責任で直してもらわねばならん…』と言う行です。松下政経塾が立ち上がったのがその4年後だったとの追記に、再度の心臓爆発寸前状態に陥ったものでした。
 最後に勤務した小学校の「学区」に松下政経塾がありました。塾生との接触も多々ありました。塾内での講義も講演も請けました。そして、塾も設立後30数年が経ちました。そして、その第1期生が新首相になられるようです。松下幸之助氏の創塾精神に薫陶を受けられた新首相の手腕に、小生が期待したくなるのも無理からぬことです。
 心がなく物ばかり・・・・・、
 心は意欲です。意欲がなければ『力』を必要ともしません。阪神大震災から20年も経ちました。そして今度は東日本大震災です。最新の大衝撃が列島を駆け巡ったあの日から、まだ半年です。しかし、また、いつもの物の豊富さと便利さが日常になりつつあることに胸が痛みます。震災と言う非日常的な事態を真摯に受け止めて、各家庭が「家庭力」を発揮することに「心を砕けば」人とのつながりが重要であることぐらい教えることは簡単なことではないでしょうか?
 この小さな新聞記事を読みながら、考え込んでしまっている早朝の爺ちゃんです。
 さぁ、今日から孫たちは新学期だそうです。元気で学校生活を送ってもらいたいと願うばかりです。夏休みのロングラン、老妻の「昼食づくり」の苦労にも頭が下がる夏休み明けの爺ちゃんでもあります。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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