このブログではないのですが、以前の「歩禅記」に書いたことを記憶していることがあります。
近くの知人夫妻のお母様(70歳半ば?)が、ご自宅の玄関先に咲いていた木の花を見ながら仰いました。「この花を見て、孫達がね、おばあちゃんの花だね」って言うんですよ。数年前の暮れのご挨拶に伺った時でした。とてもユーモアのあるおばあちゃんです。妻も大好きな「人生の先輩」のお一人です。
小生が「どうしてですか?」と問い直すと明るい笑顔で「ボケの花」のその音から語義を外しているお孫さん達のネーミングだと説明されました。思わず吹き出して笑ってしまいました。「孫達は、私が呆けたと言う意味で、そう言うんですのよ」とお応えいただいたのですが、大笑いになったのは次の句がありました。「木瓜の花って春告げ花ですよね。暮れのこの時期に咲いているんだからボケの狂い咲きだって、私に当てて笑うんですよ」と。嫁姑の仲が良いことは周囲でも有名です。深い人間関係が醸し出す家族の会話シーンを屈託無く明るく語られたのでこちらも開襟の思いで大声で笑ってしまったのです。この内容はすでにご存じの方も多いかと思いますが、我が家の庭先に「木瓜の花」が咲く度に思い出すほのぼのシーンです(再掲)。
その場では真意を告げませんでしたが、小生の最高にお気に入りの花が、実はこの「木瓜の花」なのです。これは以前の勤務先の同僚からいただいたモノです。枯れずに今なお、こうして春の訪れを教えてくれています。お隣の庭先にはもう数週間前から真っ赤な大輪の木瓜の花が咲いています。お隣の庭からも観賞できるのは正に至福です(=これって「覗き」の犯罪じゃありませんよね)。
この蕾が数日後には満開になることでしょう。そうると春本番です。
今日は温かくなるとの天気予報です。そろそろ階下の老妻の動きも活発になってきたようです。のんびりと春の外の空気でも吸いに歩禅に出掛けてまいりましょう。
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