2012/01/28

『匠の技』がここにもあった!

 ~手作業と言う素晴らしい日本文化~
 見るモノ聴くコト。
 全てに目と耳がダンボ状態になったのは久しぶりだ。2日間の学校訪問は学校訪問専門家(?)なりの感激と着眼は今回の旅でも味わうことは出来た(学校訪問記は後日)。しかし、今回の圧巻は、何と言っても「経済産業大臣指定伝統的工芸品・豊橋筆」の職場にご案内戴いたことである(芳賀校長先生に感謝)。未知の世界に足を踏み込むときは、毎度のことながら想像力は働く。「筆を作る」職場の予想は容易だった。しかし、一歩踏み込んで飛び込んできた視界は予想とは全く違って思考回路はまさにマヒ状態になってしまった。「動物の毛」(筆の原材料)と出会ってから、ほぼ最後の行程を視察するまでの全てが『目から鱗』状況に追い込まれてしまった。
 「手作り」とは?責任の所在が明確であること。ご自身も伝統工芸士である経営者の言葉が一夜明けても耳の奥に留まり続けている。教育も「手作り」でありたい。授業も教員の手づくでありたい。小生がずっと描いている学校教育への理念である。ベルトコンベアーなる利器で大量生産の過程がこの職場には全く見当たらない。視野に入る数名の職人さんたちの手元には「自らの真心で大事に扱われている筆の子ども」(=筆になる前の状態)たちが手際よく、しかも丁寧に扱われていた。数名の職人さんたちの手には他の職人さん達の手元には無い種類の筆が作りあがって行くの醍醐味であった。
 手作業の細やかさに圧倒されてしまったのは、「指先が機械に勝る」という確信が立証されていたからである。教員バカと自称する小生には、学校教育が年年歳歳忘れていく「子育て」の無責任さと効率追求の国家体制打破へのヒントを得た感動である。結局、業務の邪魔しているご迷惑を忘れて長居してしまうことになってしまった。仕事の効率と利益の追及はこの職場は不似合いだと感じたことが感激の主因である。手作りの教育を取り戻したい!そんな思いをより深めた貴重な職場視察であった。 

 そこで、今日は読者の皆さんにクイズを提供しましょう。

 この道具(搭載トップ写真)は「筆作り」行程で、どんな役目をしているのでしょうか。想像の範囲ででもお答えください。解答は当方のメール chts415@jcom.home.ne.jp  にてお願いします。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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