2012/07/19

お祖父ちゃん、「歯」を抜かれちゃった!


 ~目には見えない成長の証し?~
 抜歯の目的で通院したわけではないらしい孫が、帰宅と同時に大声で庭先から発した。「グラグラしてたの?」と部屋から老妻が問いかけた。「ううん!?」と否定の言葉が返ってきたようだ。「下から歯が出て来てたんじゃないの?」と、祖母と孫の会話が夕暮れ時の庭先で数分間続いた。
 小生は未だに虫歯が無い。
   生を受けて虫歯の治療のために歯科医に通院した経験が無い。歯痛の経験も無いと応えると100パーセントの人から「羨ましい」と言葉が返ってくる。特段の意識と日常的な努力をして健康な歯を維持している訳でもない。時々、「総入れ歯ですか?」と聞かれるほど歯並びがきれいだそうだ。本人には全く意識が無い。老妻は対照的に歯が弱い。「歯医者に通うことが最大の人生の苦痛ですよ」とその心情を聞かされると、健康な歯の有難さだけは最近になって少しは感じるようになった。
 朧な記憶を辿ると、グラグラとすると直ぐに自力で(笑)抜こうとした少年時代が浮かんでくる。4歳離れた次兄は、叔父に押さえつけられて歯を抜かれて泣いていた。子どもの頃はそんな光景は日常茶飯事の一つとしてしか記憶にない。乳歯と永久歯との区別の学習も何もなかった少年が「永久歯が生えて来てきれいなままの乳歯を押し出している」状況下にあるとは知る由もなかった。
 同居する3人の孫たちの「歯の健康管理」に忙しい母親には「ご苦労様」と思うだけである。丈夫な歯は健康の源らしい。「歯を抜かれちゃった!」と発しながら身体はどんどん成長しているのであろう。祖父ちゃんとしては、健やかな成長を祈るしかない。「お祖父ちゃんの歯を見せて!」と孫にせがまれることも多い。神経質なまでの治療意識に欠けるずぼらな性格の小生は少々恐縮してしまう。「お祖父ちゃんに似れば良かった!」と発せられると益々申し訳なく思ってしまう。
 目に見えない部分で、世代交代の時期に向かって孫たちは成長しているようだ。少々気になるのは食生活かな?食糧不足の時代と違って「豊富な食材」に恵まれる現代生活には「贅沢な選択」ができるためか「好き・嫌い」の格差が何の抵抗も無く認知されている事だろうか?嫌いな食材でも「食べる物が無かった」時代には食べるしかなかった(笑)。21世紀に生きる世代には理解はして貰えないだろうな!
 こんな「語り部」世代も、幼い頃には前世代の親や祖父母に同様な指摘を受けていたことを苦笑と共に思い出す。そんな昨夕の庭先の光景だった。
 これから、日課の「早朝歩禅」に行ってまいります。
行って来ました!!こんな朝日が迎えてくれました。
=7月19日(木)04:30~05:25(6500歩)=

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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