親しい大学の教授からの急な要請で東京まで行くことになった。
この時期(学校の年度納め・始め)は当方は飽きるほどの時間にゆとりがある。数日前に親しい大学教授から「ヘルプ」メールが届いていたので、孫守りが本業の現時点では対応できるかどうかの即答をしていなかったが、昨夜の電話で、「現時点で祖父ちゃんの用無し」がわかっていたので対応することにした。
久しぶりの常磐線の80分間の旅。
ミニトリップの伴は「単行本」である。
注文していた3冊の本が昨日届いた。その1冊をリュックに入れて電車に飛び乗った。確実の座れる電車で有難い。『この国は原発事故から何を学んだのか』(小出裕章 著 幻冬舎ルネッサンス新書 ¥838+税)を開いて読み始めて、車内アナウンスの「間もなく、終点・上野駅です」に我に返る程に集中していたのである。
感動と言うべきか自己責任への言及と言うべきか、時間の経つのも忘れて、時として瞼を熱くして読みふけった。
今日は子どもの日である。
著者が一貫して論究している「オトナは子どもに対して責任を負うべきだ」が強く出ているホンの一部分を以下に紹介しよう。 著者が京都大学原子炉実験所助教授でありながら、「原発反対」論者であることに注目をしたくなったのである。
4 子どもたちを守るために(一部のみ)
安全な食べ物は存在しませんが、できるだけ汚染度の低いものを
内部被曝で最も問題となるのは放射性セシウムで、この物質が日本全土にわたって拡散
していることはすでに説明しました。図11は、セシウム137がどれだけ土壌を汚染しているかを全国的に調べた結果です。白い部分かありませんね。
また、海や川、湖の汚染も深刻です。2011年11月にはい福島県いわき市沖海底で捕ったヒラメからIキログラム当たり4500ベクレル、福島第一発から190キロ離れた群馬県の湖のワカサギから1キログラム当たり500ベクレルを超える数値が検出されました。関東圏も安心できません。川から流れ込んだ放射性物質が東京湾に蓄積し、2~3年後には汚染が本格化すると言われています。それを裏付けるかのように、2012年4月には、荒川の河口付近の海底土を分析した近畿大のチームが、1立方メートル当たり7305~2万7213ベクレルのセシウムを検出しました。海はつながっていますから、日本近海のどこで獲れた魚からも放射性物質が検出されるようになるのは時間の問題でしょう。
つまり、日本にはもう、安全な食べ物はないという状態に追い込まれているのです。
繰り返しますが、人間は放射性物質を完全に消す技術は持っていません。でも、食べな
ければなりません。だから、せめて放射線感受性が高い子どもたちには、少しでも汚染度の少ないものを食べさせたいと思います。
肉類は、動物の場合も体内の毒物は肝臓に集まりやすいので、レバーやハラミは避けた
ほうが無難かもしれません。キノコ類はセシウム137・・・・・・
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