2012/12/17

結果の分析

 ~驚いてばかりは居られぬ・・~

 テストを受ける。

 テストの前には受験勉強という下準備に熱が入る。それは「結果によって」次のステージが変わるからである。自らに都合が良いように結果がでることを期待して「頑張る」のが受験勉強である。前政府は受験勉強に集中できなかったのかな?だから選挙という「テスト」に良い結果を出せなかったようだ。

 人生は常にテストを受けるが如し。

 試されて評価されるのが結果である。それを人生だと言うならば、人生は結果の連鎖であると言っても過言ではない。異論を唱える気持ちは無いが表出した『結果』だけの断面で判断するだけの評価には合点がいかない。

 学校教育では評価の中に「プロセス」を重視する傾向が強い。これは捨て難い。しかし、プロセスを評価しても喜べない現状がある。どれだけ努力(=プロセス)しても結果が伴わないと人生の選択コースを読み誤ることに直結すると考えるからだろう。外見や表面上だけで評価されることが多いと臆病にもなってしまうのかも知れない。これを「世渡り下手」と言うらしい。

 昨日の選挙の結果を世論はどう分析してどのように評価するのだろうか。

 小生の評価は、ある政党への強烈な期待と支持があったと思えないと分析した。3年3か月の落ち着かない党内の不安定さに辟易したのではないか。良かろうが悪かろうが、それ以前の方が落ち着いていた。そして「元に戻れば世に過ぎなし」の古い諺に準拠したのではないかと判断した。内部の不和は「出来ることも出来ない」症状に至る。震災の後始末にボランティアでは先は見えない。政府を担う政党が一致団結して取り組んでくれたら昨日のあれほどの『結果』は出なかったと思うからである。プロセスが見えないのも不安な材料であったことは否めない。政治という業務は「成果を求めて取り組む姿」を納税者にわからせるのもプロセスであることを忘れてはいけない。わからない状態では納税者は落ち着かない

 元の鞘に戻って安堵する政党ではあるまい。3年3か月間は、「前政府」とは異次元で「元政府」も国民の「テストを受けていた」と再認識すべきであろう。3年3か月の受験勉強を十分に活かして、ステージの違った「テスト受験」に取り組んでほしい。急がないと国の内外が危機に瀕している。

 戦後68年間の教育のツケが国情を創ってしまったことを真剣に考えて、我が国らしさを取り戻せる「教育改革」にも期待したいのであるが・・・・。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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