突然の出来事は少なくない。
寧ろ多いかも知れない。想定通りに日々を過ごすことの方が少ないと考えても不思議ではない。そんな実感がしっくりくるようになると人生も終末期かも知れない(笑)。少年時代に数えきれないほど聞かされた助言の言葉を思い出した。
その一つに「やると決めたんだったらちゃんとやりなさい」、がある。
小学生時代に「計画・実行・反省」という日めくりカレンダーを教わった。そして、やる気を出して「計画書の作成」に挑んだ。それが3日と続けて実行できない。そうすると幼き日々の頭脳には「反省する」ことだけが充満していた。「自分だけが出来ない」との反省は這い上がれない辛さだった。
夏休みはロングラン。1冊の「夏休み帳」を思い出す。最初のページの「計画欄」が、2学期の始業式前になると消してしまいたくなった。新しい学期の始まりに「再挑戦」という意思を発表できるほどの度胸も無く担任教師の「おせっきょう」を丸ごと受け入れた。捲土重来を「心の片隅」に小さな声で誓ったモノだった。
その日めくりカレンダーは高齢者(=65歳以上)になっても確かに存在している(笑)。しかし、その心臓部の周囲に脂肪が付着して「感じない・動じない」症状として創生されている。「反省だけならサルだって出来る」というコマーシャルまで登場し、冷静に受け入れる力も装着できるまでになるモノである。
誰しもが繰り返す「反省」作業への意識は、その繰り返しの中で「異なる条件」によって鍛えられ、『再挑戦する』人間性へと辿り着くのではないだろうか。昨晩受信したメールは、教員採用試験に失敗した若者からのモノだった。受信内容は公開できないが、読みながら自身の回顧をした。そして、以下の返信を送信した。
●●先生!!正式にこう呼ばれることを諦めてはいけません。社会人経験は採用されてからの「教員」としての活力になります。それが貴女のセールスポイントです。都内の私立高校であろうが、今度は「実体験」という実践が身に付きます。その二刀流で勝負しましょう。神奈川県での採用基準に「県下の高校での経験(非常勤講師等)」に絞った文言は謳ってはおりません。要らぬ心配です。私立高校での体験が出来ることは有利です。それを活かして、再挑戦すべきです。ただ、神奈川県教員採用試験の採用人数が現状課題です。「受験科目」での採用人数に関しての情報を取り寄せることが最重要ですね。高校は全てが専門領域での採用人員です。これは軽視できませんよ。採用ゼロの状態では受験も出来ませんからね。ともあれ、我々講師陣は貴女の「不合格」には衝撃を受けました。捲土重来??挑戦する情熱に期待しています。
彼女は教員採用試験対策講座(民間主催)の受講者である。
小生は3年前から講師として登壇している。毎年40名ばかりの受講生を指導しているが「計画通りに」合格して教員の道を走り出す者もいれば3年間連続で受講する者もいて、講師としては複雑な気分になる稼業である。
再挑戦の時代を生きている「後輩世代」に、何某かの役に立つことをしたいと心底から考えている老輩である。西田幾太郎という哲学者が『寸心(=すんしん)』という用語を使って「小さな恩返し」を表現をしている。「寸心紀行」として、残りの人生の旅を、紀行文を意識した新たなエッセイを書き綴ろうと計画中である。そんな折りに、このような相談メールを受信すると「わ~い、仕事だ!仕事が来たぞ!!」とばかりに「人生の旅」の足取りにも加速の火が点くのである。
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