「書き残したい、あなたの気持ち①」としての番組(午前4時から)をいつものように朧な気持ちで聞き流していました。『木のいのち 木の心』という書名がゲストの塩野米松氏の口から発せられてからは、耳がダンボになってしまいました。こうなると小生の全身は行動体制に入るのです(笑)。
布団に寝ているのですから目は天井を視ています。
その天井に、『木のいのち 木の心』の表紙が明確に映りました。現職を退いてテンヤワンヤの日々であったことも思い出していました。デザインもほぼ正確なまでに浮かんできました。なぜならば大きな衝撃を受けた「教育論」だったからです。
この頃から、教育者やその関係者(研究者や評論家)が論述する教育論に細やかな抵抗感を抱き始めていたので「宮大工」という職業もさることながら、「徒弟制度」への郷愁も助け舟になって読み切りました。読み込んだつもりでした。そして、宮大工の小川三夫氏の文才に圧倒されたものでした。
お断りしておきますが、小川氏への冒涜ではありません。氏の言わんとする内容が既成の「教育論」が持ちえない世界を掘り下げていただいていたからだけなのです。~・・・・・学校の勉強は記憶や抽象的な思考の訓練でした・・・・・~の行には当時(教育の現場から身を退いたばかり)の小生には、求めていた刺激が遅きに失した悔しさだけがこの書物の思い出として残っていました。
今日の話題は「書物の思い出」ではありません。
跳び起きて書棚から本を探し出しました。この書物の「あとがき」で確認できました。ちゃんと読んだはずの書物でしたがラジオのゲスト・塩野米松氏の肩書が「聞き書き作家」であると学びました。この職業ジャンルを初めて知ったという爽やかな衝撃を読者諸兄にもお伝えしたくなってブログに登載した次第です。既にご存知だった諸兄には無駄な時間をお付き合いさせてしまいました。
何歳になっても「知らないことの多いこと」に遭遇します。その度に、「そう簡単には死ねんなぁ~」と勝手に呟いている朝です(笑)。
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