2012/03/01

土浦は二度目の銀世界


 ~「雪の中」の特別な一日~
 東京駅「えきなか」で求めた桃の節句の贈り物を、妻はアメリカの従姉に送りたいだろう。しかし、外はあっという間の銀世界になってしまった。自ら雪中運転を依頼する性格ではない。他の用務もあるので郵便局まで出向く意思を伝えると拒否することはなかった。郵便局の駐車場も真っ白だった。昼間でもあるので当座は路面凍結が無いとは言え先が見えないほど降りしきる雪の中を運転したのも記憶がないので不安な気分を乗せての運転となった。郵便局で用務を済ませてから大型スーパーへ向かった。運転に支障があるのはフロントドアの曇りから前方が見えないことだけであった。時間としては1時間も掛からずに無事に帰宅した。
 帰宅して、庭先と隣接する栗畑の積雪ぶりにびっくり(写真)。
 雪景色を眺めながら妻が呟いた。「帰りは危なくないかしら?」と。流石に祖母(妻)としての思考は祖父(小生)とは全く違った。孫の帰宅時間と降雪の心配だった。こんな所にも母性と父性は別世界なんだ、と痛感した。
 そこに、頬を真っ赤にして「暑~い!」と言いながら帰宅した小学1年生の孫息子。友達と雪合戦する予定を伝えて祖母(妻)を驚かせていた。おやつもそこそこに玄関先にやって来た友達と庭先で遊ぶ声が響いていた。
 「子どもは元気が一番!」。
 そんな会話をしながら庭先を見ている所に4年生の孫が帰宅。あっという間に雪の下の地面が見えるほどの元気ぶりに、思わず吐いた祖父母の言葉である。
 2月29日は特別「プラス1日」の日だ。特別に雪中運転をした祖父と思いがけない雪遊びが(特別に)出来た孫たちにとってはまさに「一日を得した」時間として過ごせたことになった。
 今日から3月。ここ数日、余震の回数も多い。その度に心も痛む。昨年のあの日から間もなく1年が過ぎる。被災地の皆さんへの思いを馳せながら、今日も一日が始まった。

0 件のコメント:

コメントを投稿

自己紹介

自分の写真
1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

フォロワー