2012/03/31

明日から『新年度』

~今日と明日の温度差~
 4月1日の「辞令交付式」を終えても全身には未だ「過去のリズム」が確かに潜在しているモノである。45年も経つと「忘却の彼方」にある筈のあるシーンが今でも蘇ってくるのはなぜ?認知症になっても蘇って来てくれるのかな(笑)。それほど鮮明に残っているというのは、現役時代の今日と明日の温度差の所為なのだと今でも確信している。
 大学生と言う現役から、教員と言う社会人としての現役生活の「温度差」がこんなにも違うのかと言うことだろう。45年前の緊張感が今でも鮮明であることが温度差を証明している。
 明日から(と言っても今年は、明日は日曜日なので正式には4月2日より)社会人としての一歩を踏み出す若者たちにとって、今日と言う日の温度とは想定外の環境温度が待ち受けている。
対応策など無い。慣れるしかない。慣れるには挑むしかない。挑むには意欲しかない。意欲は夢とロマンが育てる。夢とロマンには期待感が必要である。期待感とは自らへの期待が必要である。
教員になった時。指導主事を拝命した時。教頭として勤務校に着任した時。校長として就任した時。そして、退職して「ただの人」になった時,e.t,c,。
幾たびの「温度差」に遭遇して歩んできた。今日と明日の温度差はいつの時代でも違う。季節の移ろいには日の限定は無い。今日から「春」、明日で「夏」は終わるという切り替えは無い。しかし、日本文化の良さは、『儀式』という温度差を予知してくれる節目が存在するところである。
3月31日という日は、退職辞令交付式という節目の儀式の日である。
既に今年は曜日の関係でその儀式も終わっているようだが、月並みながら退職する後輩諸兄に労いの言葉だけでも掛けておこう。お疲れ様でした、と。そして、明日からの新生活が始まる。今日の温度と明日の温度差を実感することを、ここで予見しておこう。
 退職後の健康管理が重要です。老婆心ながらそんな餞の言葉も添えさせてください。

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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