九州で生まれて育った80歳になる従兄が、当地(茨城県)を訪問した折りに発した言葉がふと蘇った瞬間だった。「ここは、昔色の自然がそのままに残っとる!」の意味が分かるような気がした。九州とは言え、従兄の家は年中昼間のような灯りがともっている場所である。九州縦貫道と言う福岡県と鹿児島県を1つの道路で結ぶ高速道路の八代ジャンクションの脇に住んでいるのが、この従兄である。高速道路が生活の全てを変えてしまったと言っても過言では無いほどに集落の体系も変わってしまったそうだ。昔色とは、また風流な表現だったので妙にハッキリと記憶していたのである。
我が「ミニ老人ホーム」(=長男宅に接続させた老夫婦用の『離れ』)のダイニングからは隣接する栗畑の緑が、今はもう大きく膨らんだ毬栗となって目の保養をしてくれている季節である。秋には毬も栗色になり開いて落ちて「栗拾い」の季節となるのである。
緑の林の中を、ご注目ください。
毎日、何処からともなく聞こえる異様な鳴き声に3年目にもなると耳慣れしたのだろうか、気にならなくなる程に野生の雉が生息しているのが当地である。転居して来るまで(70年近くも)、ホンモノの雉を見たことも無ければ鳴き声など知る訳がなかった。今では、時として、こうして数メートル離れた栗畑の中を悠然と歩いている雉の姿を居間(ダイニング)から肉眼で(笑)視ることが出来る。
自然界が鳥の生存に寄与している現状を確認できる。共生していることの素晴らしさを実感できるのは至福の時間である。雉の鳴き声で目が覚めることもしばしばである。これも至福の瞬間である。
早朝歩禅(50分6000歩)を終えて帰って来ると、もうすっかり明るくなっている。散歩コースでも遠くから雉の鳴き声が頻繁に耳に入ってくる。自然の崩壊は野鳥や他の生き物たちも住みにくくさせているのだろう。「自然との共生」の威力のようなモノを感じるのも緑濃いこの周辺に住みなれた証しだろうか。
孫世代への贈り物は、やっぱり自然環境の維持なんだろうなぁ~。そんなことすら考える一枚の写真である。
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