2010/07/22

夕暮れの嬉しい『珍客』


  ~産まれて1ヶ月未満~
 そんな『お客様』(写真)が我が家に飛び込んできたのが夕暮れの5時半。
 お向かいの若いご夫婦に先月末に誕生した第二子が『お客様』なのです。6歳になる息子さんが遊んでいる途中に頭部に裂傷を負ったとのこと。病院に電話をしたら受け付けていただいたので車で母親が連れて行くらしい。赤ん坊の泣き声を久しく聞いていない爺と婆は、鳴き声を聞く度に「生きている」感性を覚えている昨今でありました。その泣き声の主が突如、我が家に持ち込まれました(笑)。若い母親は出血する長男を病院に搬送することで精一杯。そこで、近隣で最も暇そうな我々夫婦が「一時緊急託児所」に選ばれたわけです。地域住民としては最大の名誉であると自負しました。おしめとミルクの指示をそこそこに母親と長男は病院へ直行。
 触ると壊れそうで爺には手が出せません。さずがに、婆は「昔取った杵柄」なる手さばきで居間の板張りの上に座布団を一枚出してお預かりした「抱っこ人形」を寝かせてしまった(写真)。泣くどころか気持ちよさそうに目を開けることは全くなかった。
 帰宅した母親に赤ん坊を「お返し」しながら、妻が明日はどうするの、と訊いていた。預かるから安心して病院に行ってらっしゃい、と妻。良いですか?有難うございます。お願いします、との若い母親。妻は若い母親からすれば「母親業・大先輩」です。その貫禄が漂っていました。いつの間にか忘れかけている爺の脳味噌に、重要な事実として再現させて教えてくれた『夕暮れの珍客』でありました。珍客様、明日もお越しをお待ち申し上げております。【爺】

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自己紹介

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1944年熊本県八代市生まれ。1968年から神奈川県内の高校、中学校の英語教員として勤務。1988年より神奈川県茅ヶ崎市で指導主事、教育研究所長、中学校教頭、指導課長、小学校校長、指導担当参事を務める。1996年8月ちがさき教育実践ゼミナール『響の会』(現・教育実践『響の会』))を開設し、教員の自主研修会として活動を主宰。 2001年に新設開校の茅ヶ崎市立緑が浜小学校・初代校長着任。 2004年3月退職後は「教育実践・響の会」会長として全国で講演活動中。『響の会』は茅ヶ崎市・浜松市・広島市・東京都立川市に開設。2006年9月より2011年8月まで、日本公文教育研究会子育て支援センター顧問として全国で指導助言に務める。著書に 『あせらない あわてない あきらめない』(教育出版)、『人は人によりて人になる』(MOKU出版)、『小学校英語活動教本JUNIOR COLUMBUS』(光村図書出版)がある。その他月刊誌等の執筆原稿や共同執筆書も多数あり。近刊は、2012年10月発行予定(『校長先生が困ったとき開く本』教育開発研究所)。

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